第2回はコンサルティング・セールスの「初対面」におけるお客様の心理について紹介しました。今回はその初対面で営業担当者を悩ませる「導入トーク」について解説します。導入トークは適した展開をすれば信頼構築につながる大切なものです。
さて、あなたは今、お客様を前にして商談を始めようとしています。しかし、最初から商品やサービスの話をしても味気ないので、何か身近な話題でその場を和ませたいと思っています。どのような話題が適切でしょうか?
本格的な商談に入る前のちょっとした導入トークを、英語では「スモールトーク」(小さな話)と呼びます。文化によっても異なりますが、欧米では30分~1時間程度の商談では、5分程度はスモールトークに充てるでしょう。ラテン系の国や中東の国々なら商談の半分以上がスモールトークかもしれません。日本でも、最近は効率重視でスモールトークが短くなってきましたが、1時間の商談であれば5~10分は様子を見て、本論に入るのはその後になる可能性は高いようです。
たかが雑談、されど雑談。導入トークをうまく活用して信頼感を高めましょう。
導入トークの「話題」は4つの基準から考えていきます。
これを中心に考えることは言うまでもありません。
誰もが褒められるとうれしいように、顧客の長所も話題選びの基準となります。ただし、褒め殺しはかえって信頼を損ないますので注意してください。
出身地、出身校、勉強してきた分野、好きなスポーツ、趣味など、お互いの共通項があると、親近感が沸くものです。これは類似性の法則と言われるもので、お客様との共通項があれば、信頼構築につながりやすくなるのです。
初対面であったとしても、共通項によって親密度が変わり、必然的に話題は変わってきます。たとえば同じぐらいの年齢であれば親しげな会話になることもあるでしょう。
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