MformationがRIMを訴えた特許侵害訴訟、評決が覆されRIM勝訴

Don Reisinger (Special to CNET News) 翻訳校正: 矢倉美登里 福岡洋一2012年08月10日 13時06分

 モバイル機器管理会社MformationがResearch In Motion(RIM)を訴えた特許侵害訴訟で、RIMは同社に1億4720万ドルの損害賠償を命じる評決を覆すことに成功した。

 カリフォルニア州北部地区米連邦地方裁判所は、陪審の評決を覆し、RIMの「評決と異なる判決を求める申し立て」を認めた。RIMによると、同連邦地裁は本件の証拠が陪審の評決を十分に裏付けるものではないと判断したという。

 RIMの最高法務責任者(CLO)を務めるSteve Zipperstein氏は米国時間8月9日、声明で次のように述べた。「裁判官がこの件について熟慮してくれたことに感謝する。RIMはMformationの特許を侵害しておらず、この勝利に満足している。特許制度の目的は革新を促すことにあるが、依然として他の目的に利用されることが多い」

 Mformationは2008年に、「BlackBerry」機器が同社の保有する技術の特許を侵害したとして、RIMを提訴した。RIMの方は、違法なことなどしていないし、Mformationの特許は有効でないと主張していた。

 2012年7月、陪審はRIMの主張を退け、RIMの「BlackBerry Enterprise Server」が1840万台のBlackBerry機器により、Mformationの特許を侵害していると認定した。BlackBerry Enterprise Serverは、企業が従業員のデバイスを遠隔から管理できるようにするソフトウェアだ。

 陪審は1台あたりの損害を8ドルとし、1840万台という数字に基づいて1億4720万ドルという損害賠償額を算定していた。

 今回の裁定により、RIMは1億4720万ドルの損害賠償を支払う必要がなくなったが、Mformationには判決を不服として上訴する権利がある。Mformationの上訴が認められれば、新たな審理が行われる。

 米CNETは今回の裁定に関してMformationにコメントを求めているが、本稿掲載時点で回答は得られていない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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