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シャープ、次の成長につなげるための事業構造改革を発表

加納恵 (編集部)2012年08月03日 10時22分
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 シャープは8月2日、2013年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。営業損失941億円と大幅な減益を受け、取締役社長の奥田隆司氏登壇のもと、5000人の人員削減を含む事業構造改革を話した。


取締役社長の奥田隆司氏

 売上高は前年同期比28.4%減の4586億円、営業損失は941億円の赤字、当期純損失は1384億円の赤字となった。

 売上高の減少額が大きいのはAV・通信機器と液晶の2部門。AV・通信機器は売上高が前年同期比54.9%減の1341億円、営業損失が202億円、液晶は売上高同22.4%減の1459億円、営業損失が634億円となっている。

 こうした状況を受け、奥田氏は

  • 事業グループの再編
  • 事業所体制の見直し
  • 本社のスリム化
  • 人員のスリム化

という4つの事業構造改革案を発表した。

 事業グループは「デジタル情報家電グループ」「健康環境・エネルギーグループ」「ビジネスソリューショングループ」「デバイスグループ」の4つに再編し、経営の効率化を図る。事業所体制の見直しでは、AVシステムを手がける栃木工場を奈良、ソーラー本部のある葛城工場を堺へと移管し、規模を縮小するとした。

 同時に8月3日付けで本部の組織を再編するほか、2013年3月末までに、現在5万7000人いる社員を約5000人削減し、5万1700人にする。

 「以前シャープが希望退職を実施したのは1950年のこと。62年ぶりに大きなリストラをすることになる。社長就任から約3カ月間状況を見てきたが、売上高が2兆5000億円程度にまで下がってくると固定費が非常に重たく、手を付けざるを得ない状況になった。経営者として人員削減は断腸の思いだが、いまやらないと次のシャープの成長はないと経営判断をした」と話した。

 また現状の電機業界の課題について質問されると「ジャパンスペックからグローバルスペックの会社に変わらないといけない。ジャパンスペックは日本から外を見ていること。そうではなく地域完結型に変わると新たな姿になる」とした。

 このような現状を受け、シャープでは2013年3月期通期の連結業績予想を、売上高は前回発表時から2000億円減少した2兆5000億円に、営業利益は同1200億円減少させ、1000億円の赤字へと下方修正した。

 4月の発表時からわずか3カ月での修正となったことに対して奥田氏は「もともと4~6月期は大変厳しいと予想していたが、業績悪化に歯止めがかからず、このままでは次の成長が見込めないだろうと考えた。第1四半期が終了したばかりだが、できるだけ早く構造改革に踏み込み、成長に取り組むべきだと判断し、発表した」と説明した。

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