NHK、テレビ中継しない五輪競技をネットで配信

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 NHKは、7月27日に開幕するロンドン五輪において、地上波とBSで放送予定のない競技をインターネットで生中継する。ネット中継時間は約890時間程度を予定しており、放送を含め過去最大規模での五輪中継となる。

 ネット配信されるのは1日6~19競技で、最大で同時8チャンネルを用意。国際オリンピック委員会(IOC)の国際基準映像がそのまま利用されるため、アナウンサーの実況や解説コメントは付加されない。スマートフォンでの視聴についてはサイズなどが最適化されるが、フィーチャーフォンを対象としたケータイサイトでのサービスは行われない。

  • ロンドン五輪特設サイトで、競技の模様をネット配信

 総配信予定時間は7月23日の第1次発表時点で886時間32分。IOCの映像自体は放送用以外の内容についても常時多数届いていることから「ニーズにあわせ、コンテンツ入れ替えを含めた変更はありえる」(NHK編成局デジタルコンテンツセンター長・松村隆博氏)と、今後配信時間が増加する可能性を示唆している。

 今回の取り組みついて、NHKでは「民放も含め、テレビ中継ではすべてを伝えきれない。一方、テレビ放送がない競技の注目度が低いと断じることはできない。すべての競技が世界最高レベルで、日本人選手が出場しない競技についても注目されている視聴者の方はいる」(松村氏)と説明。放送で取り上げられない分の映像を有効活用するとの狙いを明らかにしている。

 テレビ放送のある競技を避けているため予選などが中心となるが、錦織圭ら世界トップ選手が登場する「テニス男子シングルス1回戦」(7月28日19時30分~ほか、L8)、A代表選手を複数擁しメダルを狙うサッカー男子ブラジル代表が出場する「ブラジル対ベラルーシ」(7月29日23時~、L2)、英国代表としてプレミアリーグの人気選手らをオーバーエイジ枠に加えたサッカー男子「イギリス対UAE」(7月29日28時~、L2)など、注目の競技も多数用意されている。

 ネット中継はNHKウェブサイト「NHKオンライン」からロンドン五輪の特設サイトで視聴できる。特設サイトに入ると全8チャンネル(L1~L8)が並び、選択すると別ウィンドウで動画配信画面が立ち上がる。なお、NHKが提供する有料動画配信サービス「NHKオンデマンド」とは基本的に無関係であるため、無料で視聴できる。

 その他、L1とL2の2チャンネルについては、PtoP配信による高画質版の提供実験を実施する。PtoPを利用するため通常配信と比較して多少の時間的ズレが発生するが、その分を高画質化でまかなうことで利用を促している。NHKは2010年の冬季五輪バンクーバー大会でも実験的にネット動画ライブ配信を実施しており、利用者などから一定の評価を得ていた。

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