Appleが環境配慮型電子機器の認定を返上した ことを受け、サンフランシスコ市は同社製コンピュータの購入を取りやめることになる、とThe Wall Street Journal(WSJ)が米国時間7月10日に報じた。
サンフランシスコ市の当局者らがWSJに語った話によると、AppleがEPEAT(正式名称:Electronic Product Environmental Assessment Tool)と呼ばれる環境基準の認定を返上したので、市の50の部局に所属する職員らは、市の予算でノート型やデスクトップ型のApple製コンピュータを購入できなくなるという。
サンフランシスコ市の最高情報責任者(CIO)Jon Walton氏は米CNETに対し、今回の方針変更は、EPEATの認定を受けたデスクトップやラップトップ、モニターのみを購入することが、市の規程で義務づけられていることによるものだと語った。特別な機器(特定の技術が求められる警察用のコンピュータなど)を対象とする除外規程もあるが、時間がかかるために多くの部局はあえて時間を掛けることはしないという。
EPEATは、政府当局と活動家団体、Appleを含むメーカー各社が策定した基準で、電子機器にリサイクルの容易さと高いエネルギー効率を求めている。
市当局者らは、AppleがEPEAT認定の返上を見直すことを望んでいるが、EPEATのRobert Frisbee最高経営責任者(CEO)はWSJに対し、「Retina Display」を搭載したAppleの最新ノート機「MacBook Pro」は、電池がケースに接着され、有害物質を含む部品のリサイクルが難しいことから、EPEATの認定に通らないだろうと述べた。
WSJの統計によると、サンフランシスコ市の動きはAppleにとって大きな打撃にはならないという。同市が保有する全コンピュータのうち、Macはわずか500~700台で、全体の1~2%にとどまる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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