富士通は7月5日、PCを組み立てながら内部構造の基礎知識を習得できる「パソコン組立体験サービス」を開始すると発表した。
個人向けPCの組み立て部品と、技術者+説明員の派遣をセットにしたサービスで、全国のパソコン教室やイベント主催会社などをターゲットに提供する。
組み立てるPCは、ノートまたはデスクトップから選択できる。大画面ノート「LIFEBOOK AHシリーズ」やテレビも見られる液晶一体型デスクトップ「ESPRIMO FHシリーズ」、高性能デスクトップ「ESPRIMO DHシリーズ」、シニア層向けの「らくらくパソコン」の4シリーズ19機種がラインアップする。CPU、メモリ、ハードディスクなどは希望にあわせたスペックで組み立てられるという。
価格はPCの種類によるが、通常店頭で販売されている価格プラス2万5000円程度を見込むという。
利用シーンとしては、パソコン教室などで10名の参加者に対して2名の技術者を想定し、完成までをサポートする。「20人のクラスだとやりにくい。10人ぐらいで年間で100クラス、合計1000台ぐらいを見込む」(富士通 パーソナルビジネス本部 リペアサービス統括部 シニアディレクター 中藤慶一郎氏)。
なお、組み立てたPCは、すぐに持ち帰るのではなく一度工場に送り、量産機と同じ試験や点検を行った上で参加者に戻す。通常は1年保証だが、3年間のメーカー保証(9800円相当)が付く。
部品は、部品の取り出し易さにも配慮した専用の部品箱を用意。ネジ止めや配線など細かい作業が多く取扱いの難しいメインボードはあらかじめ本体に取り付けたり、ケーブルの断線などのリスクが高い部品はあらかじめユニット化したりしているという。CPUファン、メモリ、ハードディスクなどの15点前後の主要部品から構成され、各部品はドライバ1本でねじ止めができるように工夫したとしている。
富士通では、2004年より毎年、夏休みに福島および島根の製造工場で、小・中学生を対象に「富士通パソコン組み立て教室」を開催している。
この組み立て教室は、毎回キャンセル待ちが出るほどの人気だという。そういった背景や、シニア層などが組み立てなどにも関心が高いことなどから、8年間培った組み立て教室のノウハウを活かしたサービスを展開することにしたという。
まず8月9日に開催される、ティー・ゲートとの「自分だけのパソコン組み立て体験」の共同企画を皮切りに、富士通グループが全国に展開する約100のパソコン教室「富士通オープンカレッジ」などを通じて提供するとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力