カリフォルニア州モントレー発--狭い通路の両側の壁に掛けられた額縁入りの写真。その1枚1枚が物語を伝える。白い航跡を残しながら大海原をかき分け進む潜水艦や軍艦の写真には、自発的に書き込まれた感謝の言葉が添えられている。
ある写真には、「あなたのチームの尽力に感謝する。あなたのおかげで、わたしは安全を確保しながら、戦術的優位を得ることができる」と書かれている。
米海軍のFleet Numerical Meteorology and Oceanography Centerにようこそ。名前こそ長くて発音しにくいが、同センターは、世界中の荒海での生存をめぐる終わりなき戦いにおける、米軍の最も研ぎ澄まされた武器の1つだ。
このカリフォルニア州の沿岸都市は、サンフランシスコから南に約2時間行ったところにある。そこの目立たない住宅地にある警備された門の後ろに、「Fleet Numerical」として知られるスーパーコンピュータセンターが隠されている。Fleet Numericalはさまざまな任務があり、それには、世界で最も新しく、最も信頼度の高い気象予報を水兵に提供する仕事も含まれる。水兵たちはその情報を活用して、潜在的な敵となる人々の一歩先を行きつつ、船乗りの古くからの宿敵、つまり予測不可能な天候への抵抗を試みることができる。
根本的には、Fleet Numericalの任務は単純だ。Fleet Numericalは(最高機密、機密、非機密の)コンピュータ群を使って、バージニア州ノーフォークとカリフォルニア州サンディエゴにある米海軍の艦隊気象センター、そして世界中の米海軍航空資産の両方に、可能な限り質の高い気象予報を提供しなければならない。同施設は2008年以降、米海軍の潜水艦隊に気象データを送信する役割を担っており、潜水艦隊はそのデータを参考にして、いつ浮上すべきか、そしてさらに重要なことに、いつ浮上すべきでないかを判断する。その任務は、潜水艦が予期せぬ激しさの嵐に遭遇し、複数の乗組員が海で死亡した悲劇的な事故を受けて追加された。
根本的には、Fleet Numericalの任務は単純だ。Fleet Numericalは(最高機密、機密、非機密の)コンピュータ群を使って、バージニア州ノーフォークとカリフォルニア州サンディエゴにある米海軍の艦隊気象センター、そして世界中の米海軍航空資産の両方に、可能な限り質の高い気象予報を提供しなければならない。同施設は2008年以降、米海軍の潜水艦隊に気象データを送信する役割を担っており、潜水艦隊はそのデータを参考にして、いつ浮上すべきか、そしてさらに重要なことに、いつ浮上すべきでないかを判断する。その任務は、潜水艦が予期せぬ激しさの嵐に遭遇し、複数の乗組員が海で死亡した悲劇的な事故を受けて追加された。
もちろん、気象センターはほかにもある。ただし、筆者が米国時間6月19日にFleet Numericalを訪れた際、指揮官であるErika Sauer大佐が話したところによると(次ページのビデオ参照)、米海軍研究試験所や米国立気象局、米海軍大学院がすべてモントレーにあることで、同施設は気象やスーパーコンピューティングの専門家が近くにいることの恩恵を得ているという。このおかげで、わずか13人の将校と13人の軍人、128人の民間人で構成されるFleet Numericalのチームは、国立気象局の独自の予報センターでは3倍のリソース、米空軍では2倍のリソースを必要とするような仕事をこなすことができる、とSauer大佐は説明してくれた。
Fleet Numericalは1958年、メリーランド州スートランドでNavy Numerical Weather Problems Groupとして発足した。その1年後、モントレーに移転し、1961年に名称がFleet Numerical Weather Facilityに変更された。2011年、同施設は50周年を迎えた。
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