米国海軍は米国時間11月28日、鍵となる次世代海上打撃プログラムの2つの要素を統合することに成功したと述べた。その2つの要素とは、Joint Strike Fighter(統合打撃戦闘機)の艦載機と全く新しい電磁式カタパルトだ。
「F-35C」戦闘機と「EMALS(電磁式カタパルト)」テクノロジは最終的に、海軍の次世代航空母艦である「Gerald R. Ford」や、そのほかのFord級航空母艦に配備される見通しだ。
F-35Cは、議論を呼んでいるJoint Strike Fighterの艦載機型だ。Joint Strike Fighterは予算超過を含むさまざまな問題を抱えた1兆ドル規模の軍事プログラムである。一方、EMALSは海軍による蒸気カタパルトからの移行計画の根幹にあるプログラムだ。海軍は50年以上前から空母で蒸気カタパルトを使用している。
海軍が28日のリリースの中で述べたところによると、2011年夏、「初期の構造調査を実施し、蒸気消費データを(収集)」するために、F-35Cを蒸気カタパルトで50回以上テスト発射したという。それと同時に、EMALS(ニュージャージー州にあるMcGuire-Dix-Lakehurst統合基地に建設された地上固定版)も「T-45 Goshawk」や「C-2A Greyhound」、複数の「F/A-18」「E-2D Advanced Hawkeye」のテスト発射に使用された。そして11月になり、EMALSとF-35Cの統合テストがようやく実施された。
最終的に、EMALSとF-35CはFord級(「CVN 78」)航空母艦の重要な柱になる見通しで、2015年までに初号機が海軍に提供される予定だ。
海軍は何十年にもわたって蒸気カタパルトを利用してきたが、F-35Cのような重くて高速な飛行機に向けて最高の発射性能を求めるのならば、EMALSの「より高度な発射エネルギー容量」が必要だ、と海軍は述べている。さらに海軍は、EMALSによってシステムの重量やメンテナンス、効率性などが改善されることも期待している。
EMALSプログラムは無人偵察機「Predator」のメーカーであるGeneral Atomicsが開発を担当している。2010年にNavy Timesに掲載された記事によると、General AtomicsはEMALSとFord級航空母艦に関するほかのプロジェクトの開発について、海軍と6億7600万ドルの固定価格契約で合意に達したという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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