うわさは正しかった。Microsoftは米国時間6月25日、企業向けソーシャルネットワークを提供するYammerを12億ドルで買収することに合意したと発表した。
Microsoftの声明によると、Yammerは、Kurt DelBene氏が部門プレジデントを務めるMicrosoft Office Divisionに加わり、同チームはこれまでどおり、現在のYammerの最高経営責任者(CEO)である David Sacks氏の直属になる予定だという。
MicrosoftがYammerのいずれかの技術を「Office 2013」に組み込むことはないのではないかと筆者は強く思っている。この分野に含まれるクライアント、サーバ、およびサービスは既に、かなり開発が進んだ状態にあるためである。Office 2013のパブリックベータ版は2012年7月にリリースされると、われわれMicrosoftウォッチャーの多くは予測している。
そのため、今回の買収のうわさが最初に出回り始めた時から、MicrosoftがYammerを買収したいとすればその理由は何かと多くの人々が筆者に尋ねてきた。結局のところ、Microsoftは既に、Yammerとの間に数件の提携を締結しており、同社独自のソーシャルネットワーク技術を「SharePoint」に組み込み済みでもある。
以下は、Yammerを買収する理由に関するMicrosoftの正式な声明である。
Yammerの買収により、最高クラスの企業向けソーシャルネットワークが、Microsoftの補完的なクラウドサービスの拡大し続けるポートフォリオに加わり、クラウドにおいて迅速なイノベーションを提供する方法を知る世界最高水準の人材と、エンドユーザーに直接アピールするユニークな採用モデルが得られる。
(筆者は当初、MicrosoftがYammerを買収するのは、Skypeを買収したのと同様の理由によるものだという予測を公言していた。つまり、より優れたブランドが必要だったのと、クロスプラットフォームサポートが欲しかったのだ。筆者は今でもそう考えている)。
6月に筆者がブログに記したように、MicrosoftはYammerに競合する独自のサービス「OfficeTalk」に取り組んでいた。同社は先週、ダウンロード可能なケーススタディを掲載した。それは、OfficeTalkが現在、MicrosoftのITデモプロジェクトにすぎないことを示唆するものだった。
筆者がMicrosoft関係者らに、同社はOfficeTalkを結局は商用化しないことにしたのかと尋ねたとき、広報担当者から得た回答は次のようなものだった。「OfficeTalkなどの素晴らしいアイデアはすべて、『The Garage』から創出されている。新しく発表できることは何もない」(The Garageとは、Microsoftの社内インキュベーターである)。
更新情報:MicrosoftとYammerが今回の買収についてアナリストおよび報道向けに開催した電話会見において、次のような情報が得られた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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