ではX10の電源を入れてみよう。起動中は同社のロゴが真っ赤な背景に浮かび上がり、意外といい感じだ。そして起動してみると、待ち受け画面には一眼レフカメラの画像。これって戦場ジャーナリストをイメージした絵なのだろうか。安っぽい絵や無関係な写真じゃなく、こんな待ち受けにするあたりはメーカーもちゃんと考えているのね。これを見るだけでなんとなくワクワクしてしまう。
メニュー構成はこれもトンデモケータイでは一般的なもの。ディスプレイ解像度はQVGA程度なので細かい表示は不得意だ。ただ最近の流行を取り入れてか「IM」すなわちインスタントメッセージのアイコンがある。これを開けばTwitter、YahooとMSNのメッセージが使える。全体的な動作はもっさりとしていて遅いのだが、フルキーボードを使って軽くつぶやく程度には十分使えそうだ。もちろん日本語には対応していないのでそのあたりは期待してはいけない。
他には大した機能はなく、カメラも画素数はどうやらVGAっぽい。世界地図のデフォルト都市がジャカルタになっているのはht Mobileがインドネシアの会社なので、ちゃんとそのように初期設定しているのだろう。ミリケーってことで他になにかアウトドアやら極地で使えるアプリでも入っていればいいのだが、さすがにメーカーもそこまでのことは考えていない。X10は見た目を楽しむだけのケータイなのだ。
アプリなどは大したものは入っておらず、ハード的にも防水ではなく、唯一の特徴は本体上部のLEDライト機能くらいだろうか。デュアルLEDなので意外と光量があり、これは夜中に家の中でモノを探すときに使えそう。もっともインドネシアの僻地では夜中に照明のないところもあるだろうから、この機能はかなり現地受けしていると思われる。
キーボードのクリック感も結構よくて、ここまでいい製品としてまとめられるのならメーカーにはぜひこれをスマートフォン化してほしい気がする。そうすれば日本語も使えるだろうし利用の幅も大きく広がるはずだ。2500円でこんなものを売っちゃうくらいなんだから、1万円くらいでできないものだろうか?
また最近はやや明るい話題に欠けている本家のBlackberryも、こんなミリケータイプの製品を出すのも面白いのではないだろうか?せっかくインドネシアで受けているのだし、中身の基盤は他のモデルと同じのままに外装だけを変えた「ミリタリーブラックベリー」を出せば売れるような気がする。いずれにせよ多くの男性はこの手の「ミリケー」に興味があるはず。他の大手スマートフォンメーカーでもいいので、ぜひとも使い物になるミリタリースマートフォン、「ミリスマ」を出してくれないものだろうか?
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