毎月のように新製品が発売されるスマートフォン。今や右も左も誰もがスマートフォンを買う時代になっている。実は中国でも値段の安いスマートフォンがどんどん増えてきており、その勢いはトンデモケータイの地位を脅かすものになっている。トンデモケータイ側もそれに負けじと最近はトンデモなスマートフォンもいろいろと出てきているようだ。本連載でもそのうちそんなスマートフォンを紹介する予定である。
スマートフォンは音楽やビデオを視聴するだけではなく、ソーシャルサービスを使ったりさまざまなアプリケーションを活用したりと使い道は無限大だ。なんでもできる可能性はフィーチャーフォンでは勝てないところだ。だがスマートフォンにも大きな欠点がある。それはバッテリの持ち時間だ。最近のスマートフォンはディスプレイの大型化やCPUの高速化によりバッテリの持続時間はどんどん短くなっているように感じる。毎晩寝るときは必ず充電する人が多いのではないだろうか?
でも昔のケータイって3~4日くらい充電しなくても使えなかったっけ?──とはいいつつも、昔のケータイじゃ大したことはできない。ならばせめて音楽プレーヤーとして長い時間使えるケータイなんてないかなぁ、なんて思いを形にしたのが今回紹介するトンデモケータイだ。もちろん大容量のバッテリを搭載すれば駆動時間の問題は解決できる。でもそれじゃー本体のサイズが大きくなってしまうんだよね。
フツーのケータイのように手軽に使えるサイズで、しかも音楽が楽しめて、そしてバッテリの持ちを心配しなくていい。そんな夢のようなケータイってどんな製品なのだろう?パッと見る限りはどこにでもありそうなケータイなのだが、中を見てみたら結構スゴイ、そんなところもトンデモケータイの一つの魅力なのだ。さっそく使ってみよう。
今回紹介するのはHEDYというメーカーの「T600」という製品。昔ソニエリが同じ型番の製品を出していたが、このHEDYの端末もどことなく旧ソニエリっぽさを残しているような感じがする。まぁ無名メーカーが多いトンデモケータイの中で、このHEDYは中国語の社名「七喜」もそこそこ知られている、若干マトモなほうの会社である。
パッケージを開けると充電器やヘッドセット以外にバッテリがサイズ違いで2個入っていたり、謎の銀色の小箱があったりするなど、なんだか盛りだくさんである。音楽ケータイってことでおそらくその機能に関係したアクセサリなんだろう。またちゃんとマニュアルも入っているのはありがたいところ。とはいえ細かい機能の使い方までは記載されていない。
T600のデザインは特に特徴のない、ごくごくノーマルなストレート型だ。ブラックとゴールドを貴重とした色使いは中国っぽさを出しているかもしれない。しかし音楽ケータイって若者がターゲットだよね。それにしてはちょっとアダルト向けというか、年配者が喜びそうな色合いの気がするのは気のせいだろうか。もしかしたら高級っぽいデザインがリッチな感じを若者に与えるのかもしれない。
一方背面もこれまたシンプル。カメラ周りはやかましい機能の記載は一切なし。電池カバーはタイル状の模様がこれまた上品だ。そして最下部にはスリットがあるが、これが音楽の波長というかそれっぽいものになっている。あえて「Music」とか書かなくても、このスリットを見ればこのケータイにどんな機能が特徴として搭載されているかわかるようだ。でもヘッドフォンが3.5mmジャックじゃなくて特殊なコネクタなんだよね。これでは付属品をなくしちゃったら再入手が大変じゃないの?音楽ケータイを目指すなら3.5mmヘッドフォンジャックにしてほしいところだ。
ところで付属のマニュアルの内容はあっさりしているのだが、なぜか端末やアクセサリに使っている素材がこと細かく書かれている。金属アレルギー対策、あるいは廃棄する際の環境保護対策だろうか?ここまでこまかくこんな情報がかかれたケータイはこれまで見たことがない。もちろんいいことではあるが、だったらマニュアルの内容も図を入れるなどしてもっと使いやすいものにしてもらいたい。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」