ビジネスの世界においては、問題解決のためのアプローチは1つではない。選択する方法によって、結果が大きく左右されることもある。試験問題のように解答は1つしかない、というのなら問題解決に悩む人などいない。しかし、一見複雑で解決不可能に見える問題も、シンプルに「目標」から考えることで最善の解決策が見つかるかもしれない。
企業内で解決しなければならない問題は、たいていの場合一人でどうにかなることではない。多くの人員や資金を費やして問題解決に当たらなければならない。他社の力が必要なこともあるだろう。そのような場合、目の前の問題のみにフォーカスして何のためにその問題を解決しようとしているのかを見失っていては、必要な協力が得られない。
しかし「目標」が明確であれば、周囲の協力は得やすくなり、実行に移しやすくなる。当たり前のことのようだが、実際には目標を見失い、些末な問題に振り回されがちだ。
本書では、問題を解決して結果を出すという「目標」を達成するために、何が必要で何が不要かを、さまざまな例と共に解説している。著者らが、ボストンコンサルティンググループ(BCG)とマッキンゼーという有名なコンサルティング会社で培った実践的な思考法は、コンサルタントだけではなく、解決しなければならない問題を抱えたすべてのビジネスパーソンに役立つ。いつもとは違う考え方や問題解決の手法が欲しいと考えている人には、大いなるヒントになるだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」