よりよいものを提供していく、ということに尽きますね。クオリティでもスペック面でもよりよいものを提供する。そうした日々の取り組みがプレミアム感を生み出すのだと思っています。
DTSとは高音質を提供するトータルオーディオソリューションのブランドだと、常にお客様に思っていただけるよう技術力を維持していかなければいけません。
アメリカ本社では、独創性と開発力を持って新しいソリューションを常に開発しています。先程も申し上げましたが、中には本筋の商品とは違うのではないかと思うような奇抜な開発もしている。音関連の技術を利用したさまざまなものを作っているので、開発力にも余裕があるなと感じています。
いくつもありますが、様々な音の周波数を個人用に調整してくれる機能などは面白かったですね。例えばある周波数帯だけ、右耳が聞こえづらかったとします。それを感知して、その周波数が流れるときだけシステム側で聞こえやすくする。こんな技術がありました。これからの時代は、音でもパーソナライゼーションを追求する必要がありますので、大きな可能性を秘めていると感じました。
そうですね。とても簡単に個人にあったカスタマイズができるんですよ。調整すると従来自分で聞いていたのとは違う音になるんですが、慣れてくるとこれが本当の音だと感じてくるんです。
携帯電話で動きが活発なのは韓国ですね。サムスン電子ではすでにDTSの高音質化技術を採用したモデルを発売しています。この技術については日本の携帯電話メーカーの方とも話し合いをさせていただいているところです。携帯電話メーカーの方と話すと、我々の考えているところとはまた違った視点でコメントやフィードバックをいただけるので、大変勉強になります。
また、Android OSを採用のタブレット端末に組み込んだ技術なども用意しています。出展予定はありませんが、10月に開催される展示会「CEATEC JAPAN 2012」のタイミングでお見せしたいと思っています。
最近の展示会では、編集を加えて作りこんだ音、いわゆるポストプロセッシング後の音でデモしていましたが、CEATEC JAPAN 2012では異なったアプローチでデモしたいなと思っているんです。同じ音でも全然違うアプローチができる予定です。DTSは音のソリューションカンパニーとして、あらゆる音をきちんと聞かせられる会社になりたいと思っています。
現在、中国市場向けにサムスン電子、LGエレクトロニクス、シャープの3社からDTSデコーダ搭載テレビが発売されています。ヨーロッパ市場向けには、パナソニックからも登場しています。
我々のビジネスは大きく2つに分かれていて、1つはデコーダを販売するビジネス。もう1つはポストプロセッシングの技術を販売するビジネスです。こちらは、入力から出力までDTSのサウンド技術を使って高音質に再生する技術ですが、サムスン電子やレノボなどとは、PC向けにポストプロセッシング技術の搭載に関してお話をしています。
2011年のCEATEC JAPAN 2011で、テレビにDTSのポストプロセッシングを搭載したら、こんな感じに高音質になりますというデモをさせていただいたんですけど、あの製品版を考えています。
日本の家電メーカーの方とのつながりだと思います。日本は家電の競争が激しいので、各社様々な取り組みをしていらっしゃいます。家電メーカーの新たな取り組みに関して、DTSの技術がどう使えるかが世界で一番早くわかるのが日本市場なんです。
ですから、最新機器の情報をなるべく多く吸い上げて、それを集約しながらアメリカの開発チームに持っていけると思っています。
今は世の中の変化がとても激しい。時間軸が短くなっているので、それに合わせるスピード感がないとダメだと思います。日本市場を見ていて思うのですが、中長期の戦略は時として商機を逸することにもつながる。今売れるもの、明日ビジネスになるものを作っていくことが大事な時もあります。
大切なのはタイミングとスピード。回転率を上げてアメリカの開発部に日本の情報を素早く伝えること。dts Japanの使命はそこにあると思います。
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コンテンツがオンライン上で配信されるのが当然となった世界では、より効率的に高音質で配信される要求が高まることは容易に予想される。そのような世界で大きな役割を果たすのが、DTSのコーデックだ。小玉氏も言うとおり、今、現在でも日本の家電のレベルは技術面では、間違いなく世界一のレベルにある。dts Japanの活躍により、日本発となるDTSとコラボした商品やサービスが世界を席巻する日を見てみたい。
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