logo

オンラインも視野に入れたサラウンド戦略へ--dts Japan新社長小玉氏に聞く

堀江大輔(D☆FUNK)2012年06月21日 09時30分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 最先端の音響技術を駆使して、最高品質のマルチチャンネルサラウンド再生を追求するDTS。現在、世界中には1億台を越すDTSの技術を採用したオーディオや家電があり、さらにハリウッド作品のほとんどのBlu-ray Discは、DTSのマルチサラウンド音声を採用している。我々が普段の生活の中で、気づかぬうちにDTSの音質の恩恵を受けている。

  • dtsのロゴマーク

 常に音響の世界で、世界をリードしてきたDTS。コンテンツ文化がディスクから配信へと変わっていく中で、音響の世界をリードするDTSは、どのような方向に舵を切っていくのだろう?

 DTSの日本法人であるdts Japanで、5月1日に代表取締役に就任した小玉章文氏に今後のdts Japanの目指す方向をお聞きした。

環境は数年でガラリと変わる。オンラインは次世代メディアの最右翼


dts Japan代表取締役の小玉章文氏

--音声のコーデックを手がける企業は多々ありますが、今回dts Japanの日本の代表になり、DTSの強みはどのような点にあると感じられていますか。

 真っ先にあげられるのは、プレミアムであるということです。プレミアムを維持していくためには、技術力が必要です。DTSは、開発力に強いアドバンテージがあり、プレミアムを保ちながら、ブランド力を高めていっている。そんな高品質でプレミアムな体験を長年にわたり提供し続けていられるのは、企業として地力がある、そんな風に感じています。

 実際にアメリカ本社に行った際、エンジニアの人たちが生き生きと働いているのが印象に残りました。常に新しいものをどんどん作っていっている。中にはどう公開するのだろうと思うユニークなものもあり、それも開発力が非常に強いからこそできることなのだろうと、新たな可能性を感じました。

 エンジニアが自分の好きなものを作るのはとても大切なことです。マーケティング調査をしても、お客様は本当にほしいものを直接言ってはくれない。そのニーズをうまく感じ取りながら、独自のプロダクトを作っていかなければならないのですが、それにはかなり高い技術力を必要とします。

 プレミアムになるには、平均値ではダメなんですね。最高の技術力を持ってプロダクトを開発することができ、それを保っていくことがブランド力につながっているのだと思います。

--そのブランド力をもって、今後DTSはどのような分野に経営資源を集中していくのでしょう。

 基本的にはサラウンドの世界でトップクオリティのものを出し続けていきます。これは今まで以上に良いものを出し続けていかないといけない。

 一方、お客様のデジタル環境はものすごいスピードで進化しています。家庭内のインターネット環境は高速化されていますし、HDDも急激に安くなっている。環境は2~3年でガラリと変わるものです。帯域幅は広がり、もっとリッチなコンテンツが配信できるようになりますから、オンラインは次のメディアとして重視していかなければいけません。

 CD、DVD、Blu-rayと、コンテンツメディアが普及のピークを迎える年月は、以前に比べ半分程度になっています。DVDもBlu-rayもメディアとしては当然残っていくと思いますが、次のメジャーコンテンツはオンラインになるはずです。オンラインでなおかつ帯域幅が広くなっていくと、DTSの強みをいかしたサラウンドを提供できるはずです。ですから、オンラインの進化には特に注視しています。

--実際にオンラインコンテンツの動向はいかがですか。

 少しずつではありますが増えてきています。ただ、法規制の問題もあって、各国の普及度合いはさまざまです。現在最も進んでいるのは、アメリカと中国。サービスが発展していて映画あり、ゲームありといろいろなパターンが出てきています。

 一方日本は規制が厳しく、オンラインサービスを浸透させていくのはどちらかというと難しい市場だと捉えています。ただ、日本には大手家電メーカーがたくさんあり、別の形で新しいサービスを生み出す土壌がある。オンラインコンテンツに関しても、日本発ではじめるのは難しくても、アメリカや中国で生まれたサービスを、日本に持ち込むことによってサービスのクオリティを上げていくことができると思っています。

イベントのお知らせ

「AI時代の新ビジネスコミュニケーション」~CNET Japan Live 2018

AIのビジネス活用事例を多数紹介 2月27日、28日開催

-PR-企画特集