スマートフォンの市場シェアでは「Android」が勝るものの、Appleの「iOS」は依然としてアプリ開発者からより大きな支持を集めている。
2012年第1四半期に開発されたアプリの10本に7本はiOSプラットフォーム向け、残る3本がAndroid向けだった。調査会社Flurry Analyticsが米国時間6月7日に発表した新データで明らかになった。comScoreが先週発表したデータでも、スマートフォンの市場シェアではiOSの31.4%に対してAndroidが50.8%を占めるのにもかかわらず、iOSはAndroidの2倍ものアプリを生み出している。
開発者のApple人気の主因は、タブレット市場におけるAppleの強さだ。2012年の最初の5カ月間のタブレットユーザーによる全セッションのうち、Appleの「iPad」によるものが88%を占めた。以下、サムスン「Galaxy Tab」の9%、Amazonの「Kindle Fire」の3%と続く。
また、アプリ開発者はAndroidよりもiOSを選んだ方が高収入を期待できる。iOSの場合、1ユーザーあたりの収入がAndroidの場合と比べて4倍であることがFlurryの調査で分かった。
「結局のところ開発者は企業を経営しており、企業は収益機会が最大で開発と流通のコストが最少となる市場を求めるものだ」とFlurryは調査結果で述べている。「要するにAndroidはiOSよりも利益が少なく苦労が大きいということであり、これがスマートフォン市場で10本中7本のアプリがAndroidではなくiOS向けであることの主因だと考えられる」
人気の差のもう1つの要因は、ソフトとハードの多様化によってGoogleのプラットフォームがアプリ開発者にとって複雑化しコストが増しているということだ。Flurryによると、この要因は増大しつつある。調査結果では、Android搭載機器上位20機種のうち17機種による2012年5月のユーザーセッションのシェアは6%以下であり、サポートする機種を増やしてもわずかな販売増しか見込めないということになる。
ファームウェアも障害となっている。Androidの3世代前のファームウェアであるGingerbreadがユーザーセッションの70%を占めるのに対し、より新しいバージョンであるHoneycombとIce Cream Sandwichは合わせても11%にしかならない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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