Microsoftが提供する検索サービス「Bing」は米国時間6月7日、さらなる知識の探求を目指し、Encyclopaedia Britannicaとの提携を発表した。今後は、Wikipediaや一般のウェブページを含めた検索結果だけでなく、Britannicaのオンライン版百科事典の内容が、その画像およびリンクとともに表示されるようになるという。
Bingの主任開発者であるFranco Salvetti氏は、「われわれがBingにおいて主に注力してきたのは、関連する情報をより組織だったかたちで提供することで、ユーザーがより迅速に検索を行い、自らの作業を完了できるようにするということだ」とブログ投稿で述べるとともに、「オンラインの世界で存在感を強めてきているEncyclopaedia Britannicaと連携することができて、とても嬉しく思う」と付け加えた。
Encyclopaedia Britannicaは244年間にわたって紙媒体での出版事業を行ってきたが、2012年3月にその歴史に終止符を打ち、オンライン版とコンピュータソフトウェアのみで事業を継続していくという決断を下した。この改革により同社は、紙媒体のコンテンツをさらに発展させ、マルチメディア素材や教育ツール、全文検索といった機能をデジタル版に取り込むようになってきている。
Bingが今回、英語版において百科事典機能を新たに追加したことで、検索結果にEncyclopaedia Britannicaのコンテンツが加わることになる。具体的には、ユーザーが調べたい物や人物の名前を入力すると、それに関する内容の抜粋と、サムネイル画像、役に立つ事実がその他の「信頼できる情報源」へのリンクとともに表示されるようになる。
例を挙げると、ユーザーが「Giordano Bruno」と入力すると、検索結果として、この人物は1500年代のイタリアの哲学者、天文学者、オカルト信奉者であり、火あぶりの刑に処せられたという内容が表示される。ユーザーはその後、表示されたリンクをクリックしてより詳しく学ぶなり、次の作業に移るなりすればよい。
Bingは6月1日、米国における検索ページのデザインを刷新している。新たなデザインは、従来のものとは大きく異なっている。それは3つのカラムから構成され、左のカラムには検索結果が、そして中央のカラムには関連する情報やサービスが表示され、右のカラムからはソーシャル関連の機能にアクセスできるようになっている。Encyclopaedia Britannicaの内容を検索結果として表示するというのは、この新たなデザインとよくマッチしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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