凸版印刷と大日本印刷は5月24日、大阪堺工場で手がけている液晶カラーフィルター事業を、シャープの子会社であるシャープディスプレイプロダクト(SDP)に統合させることで決議したと発表した。
SDPに対し、凸版印刷、大日本印刷、大日本印刷の子会社であるDNPカラーテクノ堺の堺工場における液晶カラーフィルター事業を吸収分割の方式により承継させるとのこと。
液晶カラーフィルター事業の統合は、4月に基本合意書を締結していたもの。SDPでは、今回の統合にあたり、液晶パネルの主要部材であるカラーフィルターも含めた大型液晶事業の一層の効率化を測り、競争力強化を目指す。
SDPは今回の吸収分割に際して、新たに普通株式67万株を発行し、33万5000株を凸版印刷、29万7620株を大日本印刷、3万7380株をDNPカラーテクノ堺に割当て交付する予定。加えて、現金103億8300万円を凸版印刷、82億2800万円を大日本印刷に交付するが、凸版印刷と大日本印刷は、現金の交付を受けると同時にSDPに対し貸し付けるとしている。
シャープでは3月27日に締結した台湾の鴻海グループと業務提携を受け、SDP株式のうち132万株を鴻海精密工業の郭台銘氏へ譲渡。また5月24日に発表した、ソニーからの合弁解消により、ソニーが所有するSDP株式すべてを6月末までに取得する予定だ。
これにより、SDPの持株比率はシャープ37.61%、郭台銘氏37.61%、凸版印刷9.54%、大日本印刷9.54%、自己株式5.70%となり、シャープは議決権比率が40%未満となる。そのため子会社の異動が見込まれるとしている。
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