米国際貿易委員会(ITC)は米国時間5月21日、Eastman Kodakが保有する特許を、AppleおよびResearch In Motion(RIM)が侵害していないとする判断をあらためて下した。
ITCの行政法審判官(ALJ)Thomas Pender氏はこの日、同件に関して発行した仮決定(PDFファイル)において、2011年にITCが下した決定をあらためて支持し、AppleとRIMの携帯端末はKodakの保有する特許1件を侵害していないとの判断を示した。
私はこの差し戻し決定において、米国特許番号6292218の請求項15に関して、デジタルカメラ機能を搭載する特定の携帯電話および無線通信機器、およびそれらのコンポーネントの米国への輸入、輸入目的の販売、もしくは輸入後の米国内での販売に、改正された1930年関税法第337項の侵害は認められないことを再確認する。
仮決定では、AppleおよびRIMのデバイスが実際には同特許の請求項の1つを侵害していると指摘しているが、この請求項は内容が「自明であるため」無効であると勧告している。Appleの場合、指摘に該当するのは「iPhone 3G」のみで、「iPhone 3GS」「iPhone 4」には侵害が認められないとされている。Kodakがサムスンを相手取って起こしている別の特許侵害訴訟では、同じ特許を有効であるとITCの審判官は判断している。
声明の中でKodakは、ITCの決定に満足しているが、特許の有効性を保つために争うことを表明している。
「Kodakの特許をAppleとRIMが侵害しているというALJの判断に満足している。ALJの勧告の効力を全体委員会に上訴する予定だ。ALJの勧告は1つのプロセスの前段階であり、そのプロセスの先には、必ずKodakの望む結果が待っているとわれわれは確信している」と、Kodakのバイスプレジデントで最高知的財産責任者(CIPO)を務めるTimothy Lynch氏は述べている。
今回の決定は予備的なもので、6人のメンバーからなるITCの全体委員会で承認を受ける必要がある。最終決定は2012年9月21日に下される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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