「Evernote」は、文書やウェブページ、音声ファイルや写真など、あらゆるファイルをノートに保存しておくことができる、デジタル版スクラップブックと言えるサービスだ。ウェブブラウザを介して使用できるのはもちろん、Mac、Windows、iPhone、Androidと、あらゆるデバイス向けのアプリケーションが用意されているため、情報を一元化して管理するのに向いている。
アプリはiPhoneとiPadに両対応する。iPadにはその大画面を生かしたサムネイル表示や充実した編集機能がありiPhoneで使うよりも便利だ。また、第3世代iPadのRetinaディスプレイにも対応している。
iPhone版では「簡略化」して編集するか「追記」しかできない写真を含むHTML形式のノートも、iPad版のEvernoteなら元のノートをそのまま開いて編集できる。この便利さは何物にも代え難い。たとえば、外出中にiPhoneでのウェブブラウズ中に見つけたページを次々にEvernoteに保存し、後で余分なカ所を削除しようと思っても、iPhone単体ではできないのだ。ノートのちょっとした編集のために、わざわざデスクトップパソコンの前に座るのは面倒。しかし、iPadがあれば、どこででもノートの編集ができるため、時間と手間の節約になる。
ノートやノートブックの一覧表示では、ノートの内容の一部が表示されるので、ザッと一覧するだけで目的のノートを探し出せる。大画面のiPadならではの仕様だ。ノートまたはノートブックをタップすると、画面3分の1ほど(ポートレートの場合画面上部、ランドスケープの場合画面左側)にノートが1列に並び、選択中のノートの内容が残りの画面に表示される。新しいiPadならば、Retinaディスプレイの特性によって、ノートのサムネイル表示でも内容をはっきりと確認できる。
カメラロールからの写真の取り込みは可能だが、瞬時に写真が同期される「フォトストリーム」からの写真の取り込みができない。これは、iPhone版でもiPad版でも同じだが、少々残念な点だ。もし可能になれば、打ち合せ中の写真は手軽にiPhoneで撮影して、打ち合せのまとめノートはiPadで作成したいといったとき、写真を自分宛にメールで送ったり、その他のアプリを使ったりする手間が省けるはずだ。
ただし、ノートの作成が快適にできるように、タイトルを自動で付けてくれたり過去に入力したタイトルをタイトル候補として表示してくれたりする工夫が随時アップデートで行われているので、今後に期待したい。
さらに、プレミアム会員であれば、iPad版Evernoteからでもノートを共有することができる。プレミアム会員の詳細については、Evernoteの公式サイトの説明ページを参照してほしい。iPadがあれば、Evernoteの活用範囲がさらに広がることは間違いない。
>>「Evernote」のダウンロードはこちらから
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス