小売業のBrookstoneが、カートリッジを使い切るまでにスマートフォンを何度も充電できるポータブル燃料電池を発売する。
燃料電池メーカーのLilliputian Systemsは米国時間5月8日、同社のポータブルUSB電源を取り扱う最初の小売業者がBrookstoneであると発表した。同製品はBrookstoneブランドで発売される。この燃料電池デバイスは厚めのスマートフォンぐらいのサイズで、軽量の燃料カートリッジはライターとほぼ同じサイズだ。
今回の発表は、マサチューセッツ工科大学から独立して10年になるLilliputian Systemsとポータブル燃料電池技術全般にとって大きな進歩だ。ポータブル電源システムを開発した燃料電池会社はいくつかあるが、その多くは失敗してきた。
この新しい燃料電池は、USBケーブルを持つ任意のデバイスを充電できる。
Brookstoneで販売される燃料電池の価格は公表されなかった。しかし、ブタンの入ったプラスチック製カートリッジ自体は数ドル程度、あるいは「スターバックスのコーヒーと同じぐらいの価格となるだろう」とLilliputian SystemsのバイスプレジデントであるMouli Ramani氏は語った。同氏によると、2012年中にユーザーによる製品テストを実施し、年内には発売日を発表できる見込みだという。
カートリッジと燃料電池は、オンラインやBrookstoneのカタログを通じて、または、小売店で購入することができる。空になった燃料カートリッジは、自治体のリサイクルプログラムを通じてリサイクルできるとRamani氏は述べた。
Lilliputianは、最初の購入者がテクノロジ好きのアーリーアダプターたちになることを予測しているが、ポータブル電源の魅力は、旅行者や大学生、そして、携帯用ゲーム機に多くの時間を費やすティーンエイジャーなど多くの人々を引きつけるだろうと考えている。同氏は「携帯電話を壁のコンセントにつなぐことから解放されたい人々に最適」と述べた。
Ramani氏によると、燃料電池内部の独自技術により、従来のポータブル燃料電池よりも長時間の充電が可能だという。
Ramani氏によると、Lilliputianの燃料電池は、1つのカートリッジにより、「iPhone 4」なら10回から14回フル充電できるという。これは多くの人々にとって2週間分の使用にあたる、とRamani氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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