パイオニアは5月8日、カロッツェリアブランドから車のフロントガラスの前方にナビ情報を映し出すヘッドアップディスプレイ(HUD)を搭載した「サイバーナビ」の新製品を発表した。フルカラー映像で、現実の風景に重ね合わせてナビ情報を表示できる。
同社では2011年に、実写映像にナビ情報を重ねて表示する「ARスカウターモード」を搭載した「サイバーナビ」を発売。新製品はそのAR情報をフロントガラスの前方に映し出す「AR HUDユニット」を備える。
AR HUDユニットは、レーザーで映しだされた映像を、凹面構造により虚像が遠く大きく見えるというコンバイナーを通して見ることで、フロントガラス上に映像が映し出されるという仕組み。ユニットは車のサンバイザーの穴を使って取付ができ、現行モデルの約7割の車種に対応する。
ルートや案内地点までの距離と案内方向を表示する「HUDドライバーモード」のほか、周辺道路地図などシンプルな地図表示により、周辺状況を把握できる「HUDマップモード」、各区間の渋滞状況や直近3施設の情報など、高速道を走行中に必要な情報な表示する「HUDハイウェイモード」、停車時に先の右左折を確認し、HUDドライバーモードと自動切り替えできる「HUD交差点リスト表示」を搭載する。
7V型のワイド液晶モニタを備え、実写映像にナビ情報を表示するARスカウターモードとして使用することも可能。新機能として、走行中の制限速度を速度制限標識画面の抜き出しと効果音で知らせる「速度標識検知」を備えたほか、ルート誘導路の視認性や適性車間距離表現などが向上された。
1DIN+1DINタイプの「AVIC-VH99HUD」(店頭想定価格:32万円前後)と、2DINタイプの「AVIC-ZH99HUD」(同:30万円前後)を用意する。
あわせてARスカウターモードが利用できる「AVIC-VH99CS/ZH99CS」(同:24/22万円前後)、HDDナビの「AVIC-VH99/ZH99」(同:20/18万円)も発表した。別売のAR HUDユニット「ND-HUD1」(価格:10万5000円)を組み合わせればHUDの利用が可能。VH99/ZH99では、クルーズスカウターユニット「ND-CS2」(価格:5万2500円)を組み合わせることでARスカウターモードの利用ができる。
AVIC-VH99HUD/ZH99HUD/VH99CS/ZH99CSには、NTTドコモのFOMAサービスを利用して、購入から3年間、無料で通信機能が使用できる「データ通信専用通信モジュール」を同梱。別途通信契約しなくても、登録をするだけで各種通信サービスが利用可能だ。
全機種ともに地上デジタルチューナを内蔵し、DVD、CDプレーヤーとしても利用できる。また、ARスカウターモード非対応の「AVIC-ZH77」(店頭想定価格:15万円前後)もラインアップしている。発売はAR HUDユニット搭載機が7月下旬、それ以外のモデルは5月下旬になる。
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