弊社では、Twitterはお客様とコミュニケーションを図るツールと考えています。ゆえに、これまでのアカウントは基本的に各部署が主体的に始めるといった流れでやっていました。特に店舗に関してはPC設備の問題で、環境的に難しいというのもありました。
ところが2009年の秋から2年以上が経ち、ソーシャルメディアのトラフィックやコンバージョンなど成果が随分見えるようになってきました。そのためTwitterは本業に支障を来さない程度にやってくださいというこれまでのスタンスから、業務のひとつとして全店舗で取り組もうと考え方が変わりました。もはやTwitter自体が音楽ファン、お客様への情報発信やコミュニケーションのためのツールであるという認識です。
まとめようという意見はなかったですね。むしろ顧客の視点に立って考えた場合、ジャンル別のほうがいいとか、以前から増やそうという意見が多かったです。
ジャンルもスタッフのリソースがあれば本当はもっと細かく分けたいぐらいです。確かにアカウントが多すぎると情報が分散してしまうデメリットがあると考えるのが一般的かもしれませんが、我々が扱っている音楽に関しては、コミュニティとかクラスタとか届く先がそれぞれ別なんです。同じアカウントをただ何十個も増やしているのとは違うわけです。
企業アカウントを運営する際のガイドラインと、個人のアカウントを運用する際のガイドラインを、コンプライアンスの観点を含めて社内の法務担当と作成し、全員で共有しています。それ以外にも他社での「炎上」事例や、業界的なルールに基づいた運用上のマニュアルを用意して共有しています。
ソーシャル・マーケティングの担当部署で統括はしていますが、あくまで個々の部署や店舗で自主的に運用しています。お客様からのお問い合わせに関しても各アカウントですべて対応しますし、大きなトラブルや炎上のような事例は今までありませんが、基本的には各アカウントで対処する方針です。
“メガストア”と呼ばれる渋谷や新宿店のようにイベントが多い店舗では、Twitterで集客できるという感触が確実にあるようです。今まではタワーレコードにアンテナを向けている人にしか届かなかったイベントなどの情報が、Twitterによってそのファンのクラスタに拡散していくので、店頭に足を運んだことがなかった方が来店するきっかけになっていることを実感します。
それ以外だと、店に対する意見が可視化されることも重要と捉えています。電話やメールでは伝わってこなかったお客様の小さな声が届くのは参考になりますし、モチベーションにもつながります。
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