IT業界には、必要となる能力を持った人たちが潤沢にいるため、買い手市場となっている職種と、必要な人材を確保するのがほとんど不可能という職種がある。本記事では、採用担当者をやきもきさせている10種類の職種を紹介する。
IT業界は、現在のように経済状況が厳しい時であっても、一般的に売り手市場となっている。しかし、そういったなかでも特に人材確保の難しい職種がある。以下では、新たな人材を採用しようとした企業が、その難しさに驚くことになる10種類の職種を挙げている。
ITトレーナーたちはITの世界において独特の役割を担っており、その職種を遂行するうえで固有のスキルセットが必要となる。このため、ITトレーナーという職種の人材募集自体が一筋縄ではいかないものとなっている。また、ITトレーナーの仕事は一般的なIT職のそれと比べるとさまざまな面で異なっており、出張も頻繁に行う必要がある。したがって、人材確保が困難な職種の典型と言えるだろう。
たいていの場合、プロジェクトマネージャーを採用するうえでの最大の難関は、雇用者自身が作り出している。その難関とは、PMP資格の保持を「必須条件」としていることにある。この条件によって、なぜ人材が採用しにくくなるのだろか?PMP資格を保持している人材は得てして高給であるため、簡単に見つけ出せないということだけが原因ではない。そもそも、PMP資格の取得自体が困難なのである。この資格に関しては、「卵が先か、鶏が先か」という状況になっている。資格を取得するにはプロジェクト管理の経験が必要となる・・・だが、この資格がなければなかなかプロジェクト管理の仕事に就くことができないのだ。その結果、候補となる人材の数は非常に限られてくるとともに、資質の高い人材がPMP資格を有していないという理由で門前払いされてしまうわけである。
IT分野では、リーダーとしての役割を果たせる人材の確保が非常に困難となっている。ITトレーナーの場合と同様に、一般的なIT職では獲得できないようなスキルが候補者に求められる。このため企業としては、技術的な知識に乏しい(あるいはそういった知識がまったくない)もののリーダーとしては優秀な人材を採用するか、あるいは技術者として優秀な人材を採用し、その人材が仕事のうえで必要となるリーダーシップやビジネススキルを獲得してくれるよう願うしかない。「ビジネス面と技術面の双方のスキル」を有し、雇用者側にとって満足のいく人材を見つけ出すことは難しいため、リーダーとしての役割を果たせる人材の採用は一筋縄ではいかないというわけだ。
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