シリコンバレーの時の流れでは永遠とも思えるほどの時間が経ったが、IntelのチップセットがついにUSB 3.0を正式にサポートするようになった。
Intelは米国時間4月9日、Intel 7シリーズのチップセットが利用可能となり、「全世界でモバイル向けとデスクトップ向けのOEMシステム、およびマザーボードでの出荷が開始された・・・(そして)これらのチップセットはUSB 3.0にも対応している」という発表を行った。
これらの新たなチップセットはIntel Coreプロセッサの第2世代(Sandy Bridge)と第3世代(Ivy Bridge)の双方をサポートしている。
IntelがUSB 2.0への対応を発表して以来、今回のUSB 3.0対応製品の出荷発表まで、およそ10年が経過したことになる。
USBは世界で最も普及している接続テクノロジの1つであり、Windows PCやApple製のコンピュータからタブレットやスマートフォンに至るまで、ありとあらゆるデバイスに搭載されている。Intelは2002年の春にUSB 2.0を全面的に採用し、普及の下地を作っていた。なお、USB 3.0はUSB 2.0よりも約10倍高速に動作する。
チップセット上でUSB 3.0をサポートすることにより、Intelは同技術の普及に弾みを付けることになるだろう。このことは基本的に、Windows 8が稼働するIvy Bridge搭載PCであれば、それがノートPCであろうとデスクトップPCであろうとUSB 3.0対応が標準になることを意味している。もっともUSB 3.0は、Sandy Bridgeをベースにした今日の多くのシステムにも搭載されているが、USB 2.0ほどには普及していないのが現状である。
ここで新たな疑問が湧き上がってくる。Ivy Bridgeを搭載したMacBookはUSB 3.0に対応するのだろうか?その可能性は高いと言えるだろう。
そして思い出してほしいのは、USB 3.0と(昔はLight Peakというコードネームで知られていた)Thunderboltは異なるテクノロジであるものの、排他的な関係にあるとは限らないということである。Thunderboltでは、1本のケーブル上で高速のデータ転送と高精細ビデオを組み合わせ、最大10Gbpsまでの転送が可能となっている。現在のところ、最も注目されているThunderboltの適用事例は、MacBookとMacである。AppleのThunderboltは、PCI ExpressとDisplayPortという2つのテクノロジがベースとなっている。
同社によると、Intel 7シリーズのチップセットはデスクトップ向けとモバイル向けのプラットフォームにおけるIntel Smart ResponseとIntel Smart Connect、Intel Rapid Startもサポートしているという。これら3つのテクノロジはすべて、PCをタブレットやスマートフォンのように動作させることを目標としたものであり、スタンバイ状態から即座に回復したり、ネットワークから常時情報を得られるようにするものである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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