金融機関のJ. P. Morganは米国時間4月3日に公開したリサーチノートのなかで、2012年の第1四半期におけるiPhoneの販売台数予測を、2810万台から3110万台へと引き上げることを明らかにした。また同社は、iPadの販売台数予測も、1010万台から1380万台へと大きく引き上げている。
同社は第1四半期における販売台数予測の修正を踏まえて、第2四半期から年度末までの予測も修正している。アナリストであるMark Moskowitz氏は2012年のiPhone販売台数予測を、1億2870万台から1億3820万台へと上方修正している。また、5860万台と予測していたiPadの販売台数も、6960万台へと上方修正している。
もちろんこの数字の高さには、2012年度中に発売されるであろうiPhoneが大きく寄与している。
「われわれは、より薄くなり、LTEに対応したiPhone 5が(2012年の第2四半期に)ローンチされると想定しているため、競合製品の追随を許さない高い成長が維持されると考えている」(Moskowitz氏)
Moskowitz氏は、Appleが今後3カ月以内にMacBookシリーズを刷新するだろうとも述べている。Appleが前回、MacBookシリーズの新モデルを発売したのは2011年4月であるため、同氏の言うとおりになる可能性は高い。とは言うものの、競合ベンダーがウルトラブックを大々的に市場に投入してきているため、2012年は2011年とは少し異なる様相を見せることになるだろう。
Moskowitz氏は、新たに発売されるMacBook Airが顧客を魅了するには、主要機能に改良を加え、より低い価格で販売する必要があると確信している。さもなければ、他社が低価格の製品によって、市場における競争力を高めることになるはずだ。
とは言うもののAppleにとって、今後大きな成長を見込める市場は企業市場である。同社はこれまで、コンシューマー市場に注力し、企業市場をあまり重視してこなかった。だが、企業市場は、世界におけるPC市場の40%を占めている。
Moskowitz氏は、Microsoftが同社の人気ソフトであるOfficeスイートをiPad向けに提供するようになれば、Appleが企業市場で大きく躍進するだろうと考えている。iPad向けOfficeスイートの発売については、噂はあるものの、今のところ公式には何も発表されていない。
「Microsoft Officeを使えるようになれば、iPadはコンテンツ主体のエクスペリエンスを提供するだけのデバイスから、生産性を向上させるためのデバイスへと進化するはずだ。そうなればタブレットは、世界におけるPC市場の40%に進出できるようになり、今のところ強力な競合製品が存在していないiPadにとっては有利な状況となる」(Moskowitz氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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