読者は、従業員に「Facebook」や「Twitter」を使うことを許せば、業績に悪影響が出ると完全に信じ込んでいるに違いない。そのため、チャットやツイートをはじめ、すべてのソーシャルネットワーキングをブロックし、従業員が業務以外のことをできないようにしているはずだ。しかしこの記事では、そのアプローチでは反発を受ける可能性があることを説明する。ソーシャルネットワーキングは実際、長期的に見れば役に立つ可能性があり、ここではそのことを読者に理解してもらえるよう努力する。もちろん最終的には、あなたの会社のことであり、判断するのはあなたの責任だ。しかし、とにかく説得を試みてみよう。
90年代には、みなそこで働くのがかっこいいと思える会社に雇われたがっていたものだ。そして、実際に会社で働くことを楽しんでいれば、従業員は最高の仕事をする。ビジネスの世界では士気は大きな要素だが、そのことを理解しているオーナーやマネージャーは少ない。従業員の士気が低いと振る舞いは軽薄になり、それは忠誠心の低さにつながる。忠誠心が低いと、知っての通り、従業員は減っていく。
ビジネスでは、評判は何よりも大事だ。そして、瞬間的な満足が重んじられ、瞬間的に物事が伝わるこの時代には、不満のある従業員1人がきっかけで評判が地に落ちてしまうこともあり得る。これは、従業員の希望を何から何まで満足させる必要があるということではない。しかし、小さな恩恵(ソーシャルメディアへのアクセスのような)を与えることは、評判を保つのに効果があるはずだ。
コミュニケーションは(対内的なものであれ、対外的なものであれ)ビジネスの成功の鍵だ。今日では、もっとも素早いコミュニケーションの手段の1つがソーシャルネットワーキングだ。実際、ソーシャルネットワーキングは、手に入る中では最も素早いコミュニケーション形態であろう。従業員は外の世界とコミュニケーションをするかもしれないが、社外にいる人の多くは消費者であり、潜在的な顧客だ。
わたしは勇気を持って、これは「経費のかからない広告」だと言おう。ソーシャルネットワーキングは、企業に無料の広告という恩恵をもたらしてくれる。この流行に同調しない手はない。そして、この流れに早く乗るほど、あなた会社は動きが素早く、意識が高いことを公に示すことができる。従業員にソーシャルネットワーキングの利用を許すことで、あなたが従業員のことを気にかけていることも示せる。この社会では、誰かを気にかけることには、大きな効果がある。これらすべてのことが、非常に強力な広告になる。
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