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Facebookのパスワード開示の強制--問題の広がりと政治的な動き - (page 2)

Charles Cooper (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2012年03月29日 07時30分
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 現在の経済状況では特に、この上ない悪夢のようなシナリオだ。主義を選ぶか、家族を食べさせる手段を選ぶかの決断を迫られる。両方とも手に入れることはできない。これは大きな怒りを感じずにはいられない種類の選択の強制だ。政治家や技術者、言論の自由の擁護者たちが、抗議のために集結してもおかしくはない。Facebookと切り離して考えてみても、不公平(かつ非生産的)な採用活動にしか思えない。「われわれは、あなたを採用したいと考えているが、その前に、あなたの過去3年間の納税記録を確認できるように、いくつかの書類に必要事項を記入してもらう必要がある」と言われているようなものだ。そうしないと、理不尽な代償を受け取ることになる。誰か訴訟を起こす人はいないのか。

 米電子プライバシー情報センター(Electronic Privacy Information Center:EPIC)のプレジデントであるMarc Rotenberg氏は、「単に禁止してしまうべきだ。そして、法的措置を検討すると警告したFacebookも正しい。ユーザーがパスワードを雇用者に渡すことによって生じるさまざまな問題には、今後もずっと巻き込まれることになるだろう」と述べた。

 メリーランド州選出のRonald N. Young上院議員は、ソーシャルネットワークのプライバシーに関する2種類の法案(1つは雇用者を、もう1つは大学を対象とするもの)を提案しており、こうした問題が「広がり始めている」と考えていて、「事例を耳にすることも増えている」と筆者に語った。

 「一部の大学では、(学生アスリートと)友達になるための人々を雇って、彼らがFacebookで読み書きしていることを追跡しているという話さえも聞いた。それは憲法違反だ。ある職に応募して、雇用者から『あなたの電話を盗聴して、すべての通話内容を聞き、郵便物を監視したいと考えている』と言われるようなものだ」(Young上院議員)

 それではわれわれは、企業側が行うどう考えてもおかしなオンライン上の慣行に今にも巻き込まれようとしているところなのだろうか。Young上院議員は、そうした考えを支持する統計データを持ち合わせていなかった。Blumenthal上院議員の事務所やLa Shawn Ford州議会議員の事務所も同じだった。Ford議員は、雇用者が求職者に対してソーシャルネットワークのパスワード提出を強制するのを防ぐイリノイ州の法案の成立を押し進めている。

 ただし、結局のところそのようなデータは、現在行われている非道な行為が与える印象と比べると、それほど重要ではないのかもしれない。誰かが自分の家の中をのぞき回ったり、自分宛ての電子メールを読んだりするのに等しい、とんでもないプライバシー侵害に思えるその行為は、ソーシャルネットワークを利用する世界中の膨大な数の人々にとって人ごとではない。

 もっと分別があってしかるべき人々がなぜいまだに正しい行動を取れないのかは不可解なことだ。そのため、プライバシー擁護者はワシントンに解決策を求めるようになった。ACLUのロビイストであるChris Calabrese氏の思惑どおりに事が運べば、あらゆる雇用者や学校がソーシャルネットワークの個人的な情報にアクセスすることを禁じる法律が、連邦議会で承認されることになるだろう。求められているのは、われわれが自分の情報をコントロールし続けられるようにする明確な規則だ、とCalabrese氏は言う。

 「相手が雇用者や学校、政府であろうと、パスワードは立ち入り禁止を意味する、という規則があってしかるべきだ。そして、パスワードによる保護を回避する手段、例えば従業員にログインさせて、他人がのぞき見できるように要求する行為も、容認されるべきではない」(Calabrese氏)

 これは常識的なアプローチのように思える。しかし、この問題が政治的なつかみ取り競争の様相を呈してきた今、ほかにどんなものが加わってくるのだろうか。徹底した自由主義者でなくても、そのことが気になるはずだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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