アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)は3月9日、「第3回ソーシャルメディア活用企業調査」の調査結果を発表し、ソーシャルメディアを積極的に活用している日本企業トップ50を公開した。
今回の調査では、前回の調査で対象としたTwitter、mixi、GREE、モバゲータウン、Facebook、ブログ、YouTube、ニコニコ動画に加え、新たにライブ中継サービスであるUstreamとニコニコ生放送も調査対象とし、それぞれのサービスの活用状況を独自に調査して、複数のソーシャルメディアを積極的に活用している企業50社のリストを抽出した。
調査によれば、日本国内でソーシャルメディアを最も積極的に活用している企業は、日本コカ・コーラで、2位がローソン、3位がカプコンという結果となった。以下、スクウェア・エニックス、セガ、アディダスジャパン、サントリーホールディングス、ユー・エス・ジェイ、KDDI、ベネッセホールディングスと続く。
各ソーシャルメディアのサービス別の利用率は、Twitterが100%で、前回同様、トップ50企業のすべての企業に利用されていることが確認された。次いでFacebookが98%、YouTubeが96%、ブログが80%だった。これらのサービスは企業でも無料で利用できるため、そのハードルの低さが高い利用率につながっているようだ。今回から調査対象に追加されたUstreamのチャンネル開設率が70%となっているのも同様の理由とみられる。
一方、国産SNSでは、GREEが前回の44%から今回の56%と、有料での利用が前提にもかかわらず堅調な伸びを見せた。また、今回の調査よりmixiに関する調査対象を2011年8月に開始されたmixiページのみに変更したところ、前回は22%だったmixiページの活用は50%となり、約半年で倍以上になっていることが確認された。
またニコニコ動画やモバゲーは、低いながらも着実に利用率が上がっており、ソーシャルメディアへの注目は一部サービスだけでなく、各社のコミュニケーションターゲットにあわせて横断的に波及していることがわかった。
ただし、調査対象となったアカウントの中には、キャンペーン期間中のみの運用で終了し、更新を停止しているものも多くみられるため、アクティブ率で見るとまた異なる結果になる可能性もあるとしている。
調査結果は、日本の顧客を対象に事業を営む大企業約300社について、Twitter、mixi、GREE、モバゲータウン、Facebook、ブログ、YouTube、ニコニコ動画、ニコニコ生放送、Ustreamの各サービスの企業アカウントやチャンネルにおけるフォロワー数、登録数、動画再生数などを合算し、指数化したもの。メディア企業、ネット企業については調査の主旨から除かれている。
AMNはこのほか、今回の調査と並行して実施した、調査対象企業のソーシャルメディア活用に関するアンケート調査の結果を発表した。有効回答数は63社。
アンケートの結果によると、震災と企業におけるソーシャルメディア活用は、「震災前と変化なし」が68%、「変化あり」が32%だった。変化した内容としては、「ソーシャルメディア利用のガイドライン策定・変更」「安否確認手段としてのFacebook/Twitterアカウント共有」「CSR活動の情報発信でソーシャルメディアを活用」などが挙がった。
また、企業のソーシャルメディアアカウント炎上の社会問題化をうけて「活用を中止したソーシャルメディアがある」と回答した企業は0%だった。一方、「ソーシャルメディアの活用の継続を検討した」は11%、「ソーシャルメディア活用のガイドラインの策定・見直しを行った(対社内)」は59%、「ソーシャルメディアポリシーの策定・見直しを行った(対社外)」は37%だった。
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