どんな企業でも、不変の忠誠を誓った信奉者たちを次世代製品の素晴らしい新世界に導くべき時がいつかやって来る。Microsoftと「Windows Mobile」にとって、今がその時だ。
Microsoftは、米国時間5月9日をもって「Windows Marketplace for Mobile」のサービスを完全に停止する。再開の予定はまったくない。Windows Marketplace for Mobileは、Windows Mobileの最終バージョンとなった「Windows Mobile 6.5」向けに同社が2009年に開設したアプリケーションストアだ。
Windows Mobileユーザーへのメッセージは明確だ。MicrosoftのモバイルOSの未来は今や「Windows Phone Marketplace」と「Windows Phone」OSを改良していくことにあり、もう後戻りはできない、ということだ。
もちろん、だからといってWindows Mobile端末の所有者がすでに持っているアプリケーションを使い続けられなくなってしまうわけではないし、今後も(臆面もなくあえて1つ挙げるとすれば米CNETのDownload.comのような)サードパーティーのサイトを通じて、アプリケーションをサイドロードすることはできる。
要するにこういうことだ。Windows Mobile 6.x搭載端末を使っている人は、今のうちにアプリケーションなどのデータをオフラインでバックアップしておく必要がある。アプリケーションをうっかり削除してしまったり、端末内データが消去されてしまったりすると、失ったものを取り戻したくても助けてくれるところはほとんどなくなる。
MicrosoftがWindows Mobileを冷遇するのも特に驚くことではない。「Windows Phone 7」を公開して以来、同社はWindows Mobileから距離を置き始めており、それに代わって、今後のモバイル市場において成功を手にする唯一のチャンスとしてWindows Phone 7という新しいOSに賭けている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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