Appleが、Motorola Mobilityと係争中の特許訴訟で重要な勝利を収めた。
ドイツのカールスルーエ上級地方裁判所は現地時間2月27日、両社が先の裁定をめぐり控訴審で争っている間は、ドイツ国内でMotorola MobilityがAppleに対し、標準必須特許の権利を行使することは認められないとの判断を下した。FOSS Patentsがこの件を最初に報じた。
Appleの広報担当者は27日、米CNETの取材に対し、Motorola Mobilityが特許制度を悪用しているとする以前の声明の内容を繰り返した。
「Motorolaは、この特許を業界標準であると宣言したにもかかわらず、同特許を合理的な条件でAppleにライセンスすることを再三にわたって拒んでいる。競合製品の輸入および販売を阻止するために標準必須特許を利用することは、特許制度の悪用に相当すると考えられ、Appleは標準必須特許をそのように利用したことはない」と広報担当者は述べている。
先の裁定は、ドイツの裁判所が2011年12月に下したもので、裁判所はAppleの「iPhone」と「iPad」がMotorolaの3G技術関連特許を侵害していると判断し、販売差し止め命令を下した。しかし、これらの特許は標準必須特許であり、公平、合理的、かつ非差別(FRAND)という条件でのライセンス供与が求められる。FRAND特許に該当するのは、業界標準となった特許だ。特許を保有する企業は公正な条件でライセンス供与しないと、規制当局から厳しい目を向けられることになる。
この裁定に対してAppleはドイツの裁判所に控訴し、Motorolaは3G関連特許を公正な条件でライセンスしようとしていないと主張した。控訴を受け、Apple製品のドイツでの販売はただちに再開された。
Motorolaにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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