Appleが米国時間2月20日、環境フットプリントに関する報告書の中で明かしたところによると、ノースカロライナ州で建設中の同社の巨大データセンターへの電力供給は、エンドユーザー側が所有するものとしては米国最大の太陽電池アレーによって行われる予定だという。
ノースカロライナ州メイデンで建設中の同施設は、米国グリーンビルディング協会(USGBC)からLEEDプラチナ認証を取得している、とAppleは報告書の中で述べた。
「われわれの知る限り、このレベルのLEED認証を取得した同等規模のデータセンターはほかにない。弊社の目標は、再生可能エネルギーが高い割合を占めるエネルギーでメイデンの施設を稼働することだ」(Appleの報告書)
簡潔ではあるが、これは同社がこのプロジェクトに関して初めて開示した情報だ。カトーバ郡で発行された許可証によると、Appleは2011年10月、同社が準備中のデータセンターの近くに所有する171エーカー(約70ヘクタール)の傾斜した空閑地について、造成の承認を得たという。しかし、太陽電池ファームプロジェクト自体に関する詳細はその規模も含めて、許可証には一切書かれていない。
一部報道によると、Appleは50万平方フィート(約4万6452平方m)の巨大データセンターを都市部に建設するのに10億ドルを費やしたという。Appleは同データセンターを「iCloud」のバックエンドの一部として利用している。iCloudは同社が10月にローンチしたストレージおよび同期サービスだ。Appleのサーバは、「iPhone 4S」の音声アシスタントである「Siri」も支えている。
さらに、Appleは2011年に2300万メートルトンの温室効果ガスを排出し、その98%は同社の製品に関連するものだったと試算している。Appleの温室効果ガス排出量の61%は、原料抽出と組み立て作業を含む製造工程から発生している。30%は消費者による製品使用、5%は販売店への製品輸送、2%はリサイクリングが原因だ。
Appleの製品と直接関係のない2%は、法人オフィスや流通ハブを含む同社の施設で発生している。Appleによると、同社はカリフォルニア州やテキサス州、アイルランド、ドイツにある再生可能エネルギーのみで稼働する一部施設のおかげで、3万メートルトンの二酸化炭素に相当する排出量を削減したという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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