Apple製品を委託製造しているFoxconnは、不当な労働条件を強いているとして悪評を買っているが、現地時間2月17日、中国工場で働く従業員の給与を16~25%引き上げて、1カ月あたり約400ドルにすることを明らかにした。
このニュースを報じたThe New York Times(NYT)によると、昇給は直ちに実施され、各工場では残業時間も減らす予定だとFoxconnは述べたという。
Foxconnの工場は、主要顧客であるAppleの要請による監査を受けている最中だ。同社では「iPad」や「iPhone」の部品を製造している。
NYTがApple、およびFoxconnを含む同社サプライチェーンの実態を報じたことを受けて、Appleは人権団体から批判を受けている。Foxconnの実情を問題視する声が上がったのはこれが初めてではないが、著名な新聞が詳しく報じたことで、この問題は大きな関心を集め、さまざまな論説で取り上げられたほか、Apple製品の不買運動、請願書の提出、Apple Storeでのデモ活動に広がった。
これに対し、Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏は声明を発表し、同社が従業員の労働環境に関心を払っていないと示唆する報道はすべて「事実に反しており、不快」だと述べた。Appleはまた、「世界中の工場で搾取的労働の撲滅を目指す」組織である公正労働協会(FLA)に対し、中国の深センと成都にあるFoxconnの工場を監査するよう求めた。FLAの報告は3月に公開される予定だが、同協会のプレジデント兼CEOを務めるAuret van Heerden氏は先ごろ、すでにFoxconnについて「膨大な数の問題」が見つかったと述べている。もっとも、この発言の数日前に同氏は工場の施設が「一流」で「物理的な状況は、基準をはるかに上回る」と、その第一印象をReutersの取材に答えていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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