遠くのプロより近くのブロガーに価値--ソーシャルメディアを取り巻く米国の今 - (page 2)

ソーシャルメディアを使ったカスタマーリレーションシップ

 カスタマーリレーションは米国でここ数年ホットな話題なのだそうだ。「ソーシャルメディアは問題を発生させる手前のダッシュボードの役割を持っている。車が故障する前にダッシュボードの警告灯が付くようなイメージ」と説明する。

 ブランドン氏が話題に挙げたMorton'sの話は知ってる人も多いかもしれない。ある男性が米国で飛行機に乗っている最中に、Morton's(米国で有名なステーキチェーン)のTwitterアカウントにメンションで「飛行機降りたらステーキを食べたいな」とジョークを飛ばした。すると彼が飛行機を降りるとき、Morton'sのマネージャーが「お待ちのステーキはこちらです」と本当に差し出した、という話だ。この男性、実はTwitterのフォロワーもかなり多い「インフルエンサー」だったということもあり、結果として大きな話題になった。

米国でのソーシャルリクルーティングはイコールLinkedIn

  • 米国での「ソーシャルリクルーティング」の現状について

 「ソーシャル○○」という言葉は日本でよく言われるが、その中で言われることの多い単語に「ソーシャルリクルーティング」というものがある。米国でもこの言葉ができつつあるということだが、それはほぼ「LinkedIn」を指すのだそうだ。このソーシャルメディアの凄さは、特殊なバックグラウンドの人材を探す時に発揮されるという。LinkedInには「スペシャルアカウント」というものがあり、1万ドル(日本円で約80万円程)ぐらいを支払うとさまざまな人材を検索できるサービスを提供してくれる。

 ブランドン氏はLinkedInのセールスマンに「日本語、中国語、英語ができて、デザイン、ITに精通しているタレントを探したい」と意地悪な質問をしてみたそうだ。そしたらユーザーから3人の該当人物がヒットした。さらにセールスマンがいうには転職活動していないような人材でも機会さえあれば話を聞いてみたい、というユーザーが9割を超えているのだという。

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