デジタルガレージ、「EC-CUBE」向けに決済モジュール提供--月額課金に対応

岩本有平 (編集部)2012年02月06日 18時58分

 デジタルガレージと言えばインキュベーション事業のイメージが先行しがちだが、ECに関わる収納代行事業も展開している。それが同社の「イーコンテクストカンパニー」だ。

 イーコンテクストカンパニーでは、売り上げの8割を占める収納代行サービス「econtextゲートウェイ」と、残り2割の売り上げを占めるプリペイドPIN販売「コンテンツID販売」の2本柱で事業を展開している。

 econtextゲートウェイの提供店舗数は4万5000店舗、年間取扱額は1500億円、年間取扱件数は2000万件に上る。クレジットカードに加え、4万2500店舗のコンビニエンスストア、2万7500店舗の金融機関の全国7万店舗の決済ネットワークを持つ。

 総務省の調査では、ECの決済方法としてクレジットカードを利用するのは約50%となっており、カードだけではユーザーのニーズをくみ取れないことが明らかになっている。コンビニや金融機関での現金決済を利用するというユーザーが30%ほどいることから、「現金決済があってやっと8割のニーズを解決できる。(クレジットカードと現金に対応しているので)ユーザーのニーズを一括で解決するという点では我々が強い」(デジタルガレージ上級執行役員でイーコンテクストカンパニー カンパニープレジデントの宮城克郎氏)という。


デジタルガレージ上級執行役員でイーコンテクストカンパニー カンパニープレジデントの宮城克郎氏

 また、econtextゲートウェイでは、締め日から8銀行営業日で提供店舗に対して入金が可能。今後はスマートフォン対応を強化。PC、フィーチャーフォン、スマートフォンでシームレスに利用できるよう対応を進めるという。

 そんなイーコンテクストカンパニーだが、2月に入りオープンソースのECサイト構築システム「EC-CUBE」向けの決済モジュールの提供を開始した。

 EC-CUBEはロックオンが開発するオープンソースのECサイト構築システム。現在1万5000店舗が導入しているという。もともと個人から中規模のECサイトをターゲットにしていた同システムだが、機能拡張に伴って大規模店舗向けにも利用されるケースが増えてきたため、イーコンテクストカンパニーでも決済モジュールの提供を決めたという。

  • 月額課金に対応する決済モジュールはこれが初だという

 すでに約15社が決済モジュールを提供する中、最後発の同社が強みと語るのは競合が対応していない「月額課金」への対応だ。クレジットカード情報を常に最新のものに更新することで、有効期限切れやカード番号変更での決済失敗を防ぐ「洗い替え処理」の機能を2月中旬にも提供するという。また、2回目以降の購入を簡略化する「2クリック決済」に対応する。

 料金プランには、運営規模にあわせて「ライトプラン」と「スタンダードプラン」を用意。半年間で100社への導入を目指す。

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