フライトシステムコンサルティングは1月12日、三菱UFJニコスの協力のもと、2010年9月から販売しているiPhone向けクレジットカード決済ソリューション「ペイメント・マイスター」が、iPadとiPod touchに対応したことを発表した。マルチプラットフォーム決済が可能な専用ハードウェアを2月より順次販売する。
ペイメント・マイスターは、iPhoneをクレジットカード決済端末として利用できるソリューション。手軽に持ち運べて時間や場所を選ばずに素早く決済できるのが特長だ。中国の銀行間のネットワーク決済を行う上海の中国銀聯が発行するデビットカード「銀聯カード」にも対応しており、中国観光客向けの施設などでも使うことができる。レシートを印刷することも可能だ。
同日の記者会見で登壇したフライトシステムコンサルティング代表取締役社長の片山圭一朗氏によれば、米国ではすでに多くのメーカーから、スマートフォンでクレジットカード決済ができるソリューションが発売されており、スマートデバイスでの決済も一般的になりつつあるという。併せて、2015年には米国におけるモバイル決済取引市場が、2010年の約13倍となる約17兆1200億円規模まで拡大すると予測する米国調査会社の結果も紹介した。
一方、専用ケースを用いたスマートデバイスでの決済はほとんど浸透していない日本でも、クレジットカードの発行枚数は増加傾向にあるため、同ソリューションが普及することによって、利用シーンのさらなる拡大を見込めると片山氏は見ている。その上で、日本市場で成功するための3つの鍵として、日本で需要が高いとされる(1)セキュリティ、(2)中国銀聯カードへの対応、(3)モバイルレシートプリンタへの対応を挙げた。
新たに提供するiPad対応ソリューションでは、利用シーンに合わせて2種類の専用ケースを用意。イベント会場や店舗内でのレジとして利用できるコンパクトなプリンタ一体型「P25-iM」(iOS機器とはBluetooth接続)と、接触ICリーダやNFCリーダ、POSなどで活用できる二次元バーコードリーダを搭載したiPad 2一体型の「D-Holster for iPad」を販売する。価格はP25-iMが5万9800円、D-Holster for iPadが4万9800円。
片山氏は「日本初のiPad対応だが、おそらく世界初。iPadで営業している人はたくさんいる。テーブル越しにお客さんと向き合って、iPadで商品を説明して、そこでいいねとなればそのまま決済できるので、iPadと決済ソリューションというのは非常に親和性が高い」とコメント。販売目標については「年間で数十万台」とした。
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