天才を部下に持つということ--独特のジレンマに向き合う - (page 2)

Ellen Berry (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎2012年02月02日 07時30分

 天才を部下に持つことが、備品管理や調達、ヘルプデスクのような支援任務のように捉えられているという話も耳にすることがある。これは、組織の中でその天才をどのように割り当てるべきかについて、意見が合うことがないからだ。

 天才が世界をどのように見ているかを知り、彼らの優れた才能が欠陥となり得るということも含めて知っておけば、あなたは彼ら天才部下とそれ以外のチームのメンバーにとってよい上司になれるはずだ。

 その過程で、天才部下が組織のために能力を最大限に生かせるような役割を見つけられるかも知れない。

天才を理解する

 IQスコア100を標準とする知能指数の釣り鐘曲線では、スコアが標準よりも20ポイント低い、スコア80の人は、支援を受けずに生きていくのが難しいと考えられている。ところが、スコアが20ポイント高い人は、障害を持っているとは思われず、標準的な知能を持つ人よりも高い能力を持っていると期待されることが多い。

 洞察力が高い人は、われわれの多くよりも、世の中ではどんなこともうまくいかない可能性があることを知っている傾向が強く、彼らはその重みを担っている。彼らは、世界的な問題に解決策を見つけられると感じることもあるが、自分の持つビジョンを明確に伝えることはできず、他の人の助けも得られなければ、時間や興味、能力、予算なども限られているため、彼らのアイデアは実現できないということも知っている。

 彼らは普通なら不可能な高い標準を持っており、失敗を恐れて固まってしまったり、失敗の可能性があることを挑戦しない言い訳に使ことがある。

賢さのスペクトル

 特に賢い人たちの一部は、数字に強かったり、創造的な知性を備えていたり、強力な直感力を持っていたり、驚くような形で他の人を動かしたり、映像記憶(写真的記憶)を持っていたりすることがある。

 彼らが持つ高い能力のおよぶ範囲も、場合によって異なる。特定の種類の計算ができるというような幅の狭いスキルのこともあれば、戦略的な計画を立てるといった広範囲におよぶもののこともある。彼らはその能力をいつでも使えるかも知れないし、締め切りが迫っていても、いつ起こるかもわからないインスピレーションの瞬間を待つしかないかも知れない。

 ITの分野では、エンジニア、プログラマー、アナリスト、ウェブデザイナー、ヘルプデスク要員、マネージャなどの職種は、それぞれ別種の才能を持った天才を引きつける。彼らが仕事で才能を発揮するためには、彼らが自分の才能の可能性と限界について、一定の理解を持つ必要がある。

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