状況を変えるのは決して容易なことではない。フィンランドの携帯端末メーカーNokiaがそのよい例だ。新しい「Windows Phone」ポートフォリオの売れ行きは好調であったにもかかわらず、同社が米国時間1月26日に発表した第4四半期決算は、3四半期連続の大幅赤字となった。
同社は、第4四半期に10億7000万ユーロ(14億ドル)の損失を計上したと述べた。
携帯端末全体の売上高は前年同期比29%減となった。同社は同四半期に、スマートフォンを1960万台、フィーチャーフォンを9390万台販売した。合計で1億1350万台の端末を販売したことになるが、その台数は2010年第4四半期の1億2370万台から減少している。またNokiaにおいては、携帯端末の価格も低下した。前年同期には69ユーロだった端末1台の平均価格が、同四半期には53ユーロであった。
携帯端末の利益率も、3.4%と大幅に減少した。前年同期にNokiaが発表した携帯端末の利益率は12.7%であった。2011年第3四半期には12.1%だった。
明るい話題としては、Windows Phone OSを搭載する同社の新しいスマートフォン「Lumia」の売れ行きは好調である。Nokiaの最高経営責任者(CEO)を務めるStephen Elop氏はプレスリリースで、2011年10月の発売以来、Lumia端末の販売台数は既に100万台を超えたと述べた。同社は、2012年前半にLumiaシリーズの端末を、中国や中南米といった市場に新たに提供開始する計画について言及した。
Elop氏は声明で、「エコシステムの競争において、明らかに市場には既に強力な企業がいくつか存在する」と述べた。「そしてわれわれはLumiaによって、われわれもその競争に加わっていることを示した」(Elop氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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