チップ大手Intelは米国時間1月9日、同社の最新モバイルプロセッサを搭載する60種類もの薄型で洗練されたウルトラブックが2012年に発売される予定だと述べた。
Intelは9日、CESにおける記者会見で、ウルトラブックの性能と利便性について語った。「MacBook Air」と似たコンセプトを持つウルトラブックは、完全なキーボードを搭載する薄型で軽量のノートPCで、高速な起動と長いバッテリ持続時間を特長とする。
2011年のCESでは、デモで披露されたハードウェアのほとんどがタブレットだったが、2012年は多くのウルトラブックが披露されている。Intelは、15機種が既に発売されており、同社のプロセッサ計画によって第3世代のウルトラブックが2013年までに登場する見込みだとしている。Intelによると、現在75機種のウルトラブックが開発中であるという。
2012年後半には、Intelの「Ivy Bridge」プロセッサを搭載するウルトラブックが発売され、続いて、アイドル時の消費電力の大幅な削減が見込まれるIntelの「Hawell」プロセッサが登場する予定であると同社は述べた。
またIntelは、個人情報保護プラットフォームも発表した。ユーザーはウルトラブックをタップすることによってクレジットカードの読み取りが可能で、それによってオンラインサービスへの認証が行われる。
同社はデモにおいて、「Windows」を搭載するウルトラブックのコンセプトを披露した。タブレットにおけるナビゲーションと同様に、画面をタッチすることによってウィンドウをスクロールできる。
「Nikinshki」と呼ばれる別のコンセプトでは、Intelの幹部らが、キーボードと通常のディスプレイに加えて幅狭のタッチパッドを搭載するウルトラブックをデモした。同端末には、カバー上部に切り抜き部分があり、端末を閉じた状態でもタッチパッドが使用できるようになっている。
端末を閉じている場合、タッチパッドには「Windows 8」のタイルベースの「Metro」インターフェースが表示され、ユーザーは直ちに端末を制御することができる。
同社の研究所によるデモでは、ジェスチャインターフェースを使用せずにPCを制御する機能が披露された。あるIntel幹部は、マウスを使用することなく、ウルトラブックの画面から数インチ離れた場所で自分の手と指を動かすことによって、ゲーム内にあるバーチャルなスリングショットを扱って見せた。
また同社は、ヘッドセットを使用する必要なしに音声認識をネイティブにウルトラブック上で実行するため、Nuanceとの提携を発表した。8つの言語をサポートする予定だと両社は述べたが、この機能の提供時期については明らかにしなかった。
Intelは、ウルトラブックを推進するために、ウルトラブックの利便性やメディア作成機能の宣伝を目的とした「新しい時代の」パートナーマーケティングを開始する。このプログラムには、ジェスチャインターフェースを採用するキオスクが含まれる予定で、ユーザーは、Microsoftのビデオゲーム「Kinect」のハンズフリーコントローラに似た、マウスのないコントローラを使用して操作することにより、ウルトラブックをバーチャルに参照することができる。
特集 : 年頭恒例!世界最大の家電ショー 2012 International CES
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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