Intelは、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末における競争力向上のため、モバイル機器グループの大規模な再編を計画している。現在これらの端末では同社のチップは全く採用されていないも同然の状態だ。
Intelの広報担当者Robert Manetta氏は米CNETに対し、同社が新たな事業部門としてモバイルおよびコミュニケーショングループを設立する予定だと述べた。この動きはFortuneが既に報じていた。
新設されるグループは、Mobile Communications、Netbook and Tablet、Mobile Wireless、Ultra Mobilityという、4つの既存部門で構成される。
このグループを率いるのはMike Bell氏とHermann Eul氏で、両氏は共に、既にIntelに籍を置いている。Eul氏は元Infineon Technologiesの役員会メンバー(Intelは2010年にInfineonのワイヤレス事業を買収した)で、Bell氏はIntelのUltra Mobility Groupで共同責任者を務めていた。Bell氏はAppleでの勤務経験も長く、Intelに移る以前にはPalmにも所属していた。
両幹部はいずれもIntel社内でキャリアを築いてきたわけではなく、モバイル分野への攻勢を加速させるため外部から招かれた人物だ。
Manetta氏は、「われわれはこの2名の経験を活用して、Intelベースのモバイル機器開発を加速させ最適化していく」と述べた。
Intelの問題は、急成長しているスマートフォンやタブレットの市場で存在感を示せていないことだ。これらの市場は、Texas Instruments(TI)、Qualcomm、NVIDIAといった企業のARMプロセッサが支配している。
さらに、独自のARMベースプロセッサを設計しているAppleも、スマートフォンおよびタブレット市場で主導的地位を占めていることもあって、モバイルチップの主要な勢力となりつつある。「iPhone」と「iPad」はどちらもAppleが設計した「A5」チップを採用している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス