米Yahooは巨大テクノロジ企業の座に返り咲き、今後10年間のインターネットの使用方法を方向付ける手助けをする。同社の新しい最高経営責任者(CEO)のScott Thompson氏は米国時間1月4日、そう約束した。
Thompson氏は4日、Yahooの次期CEOとして初めての公式発言の場で、過去20年でインターネットは大きな変化をもたらしたが、実際にはまだ初期段階であると述べた。Yahooは「業界最高レベルのイノベーションという道筋に戻る」ことによって、インターネットの成熟を支援すると同氏は語った。
PayPalの社長であるThompson氏は、「今後5年、または10年間に何が起こるかを想像するのは難しい。わたしはYahooがその出来事の一部になることを期待している。われわれはイノベーションへ、そして混乱状態へと戻っていく。素晴らしい製品の数々を紹介できるだろう」と述べている。
Thompson氏が9日にYahooのCEOに就任し、取締役会に加わると、同氏は途方もない難題に対処しなければならなくなる。Yahooは今もインターネットには欠かせない存在で、月間訪問者数は7億人を数えるが、GoogleやFacebookなどの新たなライバルに主導権を、そして新たな収入源を奪われている。近年、YahooのCEOが次々と変わるなかで、同社は組織改編疲れに陥ることを余儀なくされている。
Yahooは長い間、テクノロジとコンテンツのどちらを優先すべきかについて葛藤している。初期の「少し気の利く階層的でお節介なデータベース(Yet Another Hierarchical Officious Oracle)」の時代には、必然的にその両方を扱っていた。World Wide Webは全く新しい情報発信メディアで、Yahooが発信すべき新しいコンテンツは多数あったからだ。
Terry Semel氏の時代には、振り子はコンテンツの側に振れて、Yahooはむしろメディア企業であった。共同創設者のJerry Yang氏が再び指揮するようになると、Yang氏はマニア的なインフラストラクチャに焦点を合わせた。それは「Yahoo Open Strategy」と呼ばれるプログラミングインターフェースで、Yahooと外部のウェブを双方向でリンクするものだった。その後、Carol Bartz氏の短い在職期間中には、コンテンツが前面に戻ってきた。
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