しかし、Thompson氏はテクノロジ分野での経験が長い。eBayのオンライン決済サービスであるPayPalの社長になる前には、同社の最高技術責任者(CTO)を務めていた。さらには、Visaのグローバル電子決済システムを統括した経験があり、Barclays Global Investorsの最高情報責任者(CIO)を務めたこともあった。
Yahooをモバイル端末に適応させることは、テクノロジ面での取り組みの一部分になるだろう。
「モバイルは、人々が想像している以上に大きな波だ。人々がオンラインでやり取りする方法は変化した。あらゆる形や大きさのデバイスが存在する。顧客が持っているすべてのデバイスで素晴らしい体験を提供しなければならない」(Thompson氏)
もちろん、コンテンツも依然として重要だ。振り子がどちらか一方に完全に振れてしまったら、Yahooは立ち行かなくなるだろう。
Thompson氏は、Yahooの成功は「素晴らしいテクノロジとコンテンツの両方を提供することにかかっており、どちらかということではない」と述べている。
アナリストからの質問として、利幅を増やすために人員を削減するのか、あるいは製品を向上させるために新たに雇用するのかといった財務問題について聞かれると、Thompson氏は具体的に回答しようとしなかった。同氏は、従業員と直接会って、会社について詳しく知るための時間が必要だと述べた。
Thompson氏は少なくとも1人のアナリストを味方にしている。Piper Jaffray & Co.のアナリストであるGene Munster氏は、Thompson氏の就任に際した電話会議の後で、「Thompson氏はわたしに、Yahooの現在の状況は以前より好転していると納得させた」とCNBCに語った。
Thompson氏が自らの優先順位を示さなかったケースはこれだけではない。態度をはっきりさせていない問題はほかにもある。
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