Googleの携帯電話分野における運命はAndroidのおかげで好転した。2007年にローンチされたAndroidは、Research In Motion(RIM)の「BlackBerry」とAppleの「iOS」を追い越して、最も広く使用されているスマートフォンOSになった。しかし、複数のデバイスメーカーがAndroid搭載の携帯電話やタブレットを開発し、自社のニーズに合うように同OSを調整していることから、ユーザー体験はデバイスによって異なることが多い。
洗練されたデザインのMotorola「DROID RAZR」を見てみよう。この小綺麗でおしゃれな携帯電話には、「Android 2.3(Gingerbread)」が搭載されている。DROID RAZRの登場後すぐに、Googleは「Android 4.0(Ice Cream Sandwich)」をリリースし、サムスンはIce Cream Sandwichを搭載の「Galaxy Nexus」をリリースした。DROID RAZRはどうかというと、未だにGingerbreadだ。いずれIce Cream Sandwichに対応するだろうが、その時期は分からない。
断片化が問題になるのは、あるバージョンのAndroidデバイスが最新のOS、またはそのOS向けに設計されたクールな新アプリケーションを実行できないときだ。Googleは2011年春のGoogle I/Oカンファレンスでそうした課題を認め、メーカーや携帯電話キャリアと協力して、より迅速にアップデートをデバイスに提供するためのガイドラインを策定すると述べた。しかし、Googleが本当にこの問題を真剣に考えているかどうかは不明である。Android市場は拡大し続けているからだ。
2011年12月、ウェブ調査会社のStatCounterが、Googleの「Chrome 15」は11月の最終週にMicrosoftの「Internet Explorer 8(IE8)」より広く使用されたと述べたことで、ちょっとした騒ぎになった。もちろん、そうした騒動が起きたのは、IEが長きにわたってブラウザ市場のトップだったからだ。現在使用されているすべてのバージョンのIEを合計すると、IEは世界一ユーザーの多いブラウザとして2位以下に圧倒的な差を付けている。
しかし、Chromeのシェアが拡大していることに疑いの余地はない。それはGoogleにとって非常に重要なことである。なぜならChromeによって、同社は新たなウェブ標準の中から、自社に都合の良いものを売り込めるようになるからだ。また、2008年にChromeが登場したとき、同ブラウザの主な目的はウェブページをより高速に閲覧できるようにすることだという考えが広まったが、同社はそれを超えたところを目指して動いているようだ。
このところGoogleは開発者に対し、ユーザーがChrome Web Store経由で入手できるChrome向けウェブアプリを開発することを奨励している。現時点でも、ユーザーは「Angry Birds」やMajor League Baseball(MLB)のスコアボード、Rdioの音楽ストリーミングサービスなどを追加できる。Chromeが成長するにしたがって、そうした事業も拡大していくだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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