「iPhone」のハッカーとして有名な「chpwn」は、ユーザーが旧来のApple製携帯端末上で音声アシスタント機能「Siri」を実行できるようにする新しい方法を開発した。
その解決策は、「Spire」と名付けられたソフトウェアで、これをロック解除されたiPhoneにダウンロードする。Spireは起動すると、AppleのサーバからSiriをダウンロードする。だが、それだけではまだSiriを利用できるようにはならない。米国時間12月23日のchpwnのブログによると、ユーザーは「iPhone 4S」のデータとプロキシにアクセスして、SiriにiPhone 4S上で実行されていると思い込ませる必要があるという。
では、どうすればそうした情報を入手できるのか? chpwnは情報を配布していないが、自身のサイト上で、iPhone 4Sを購入することや、友人に頼んで認証トークンへアクセスさせてもらうことなど、多くの選択肢を提示している。
chpwnがSpireは著作権問題の回避に利用できる数少ない方法の1つだと主張している点は、注目に値する。他のサービスと違い、SpireがAppleのサーバからSiriをダウンロードできるということは、iPhone 4S用に開発された「iOS 5」のファームウェアから取得しないことを意味する。過去の例では、iOS 5からSiriの情報を抜き出したハッカーたちが、Appleの著作権を事実上侵害しているとして批判されていた。
Spireが登場する少し前の12月16日には、別のiPhoneハッカーである「MuscleNerd」が、Appleが「iOS 5.0.1」アップデートのRAMディスクを暗号化していないことを明らかにした。これによりiPhone 4ユーザーは、簡単なスクリプトを記述して同アップデートからSiriファイルを抽出することで、iPhone 4上で合法的にSiriを利用できた。だが、このアップデートが入手可能になった直後に、Appleはこの問題に対処した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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