Appleに何かを期待するのは、危険な綱渡りになりかねない。だが、時々はいくつか予測を立てて、未来を占ってみるのも悪くない。
以下の5つの項目は、筆者が2012年のAppleに期待できると考えているものだ。そのいくつかは、長年積み重なったうわさや、2011年に見られた兆候を踏まえたものだが、それ以外は、業界の動向や同社の製品リリースの慣習に基づく全くの推測だ。
指摘しておきたいのは、Appleは常に予測不可能であり、そのことが同社を見ていて非常に面白い会社にしているという点だ。それが何より明らかなのは、「iPhone 4S」にまつわる出来事だろう。メディアやうわさを伝えるブログのほとんどが「iPhone」のハードウェアの完全な見直しを予測していたが、実際に登場したのは高性能化した「iPhone 4」だった。確かに「Siri」は素晴らしいものだが、多くの人々は何かほかのものを期待していた。
では、難しい話はこのくらいにして、本題に入ろう。
2011年の大半にわたり、複数の情報で概要が伝えられてきたこのうわさの製品は、ほぼ間違いなく実現に近づいている。しかし、2012年に登場することはなさそうだ。
最近発表された、Apple共同創設者の故Steve Jobs氏の伝記の中で、著者のWalter Isaacson氏は、Appleのさまざまな製品やサービスと統合された使いやすいテレビセットを作るためにJobs氏が努力していたことを書いている。Jobs氏はIsaacson氏に、「とても使いやすい、統合されたテレビを作りたいと思っている。ほかの機器や『iCloud』とシームレスに同期できるテレビだ。想像したこともないほどシンプルなユーザーインターフェースになる。ようやくそれが分かった」と語っている。
もちろん、Appleがその取り組みをどこまで進めていたかは大きな疑問として残る。Isaacson氏は米CNETとのインタビューで、「進展も何もない。それは非常に理論的なものだった」と述べている。Bloombergは10月下旬、Appleでは既に、「iPod」や「iTunes Music Store」を開発当初から担当したメンバーの1人がテレビセットの完成に向けて取り組んでいると報じた。さらに最近では、Jefferies & CompanyのアナリストのPeter Misek氏が、Appleはテレビセットを2012年半ばにリリースするために、ディスプレイパネルの生産をシャープに依頼していると主張している。
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