しかし、そうした予想は、特にAppleのホームエンターテインメント分野が現在置かれている状況を考えれば、非常に楽観的に思える。良くも悪くも、Appleのテレビボックスは同社にとって趣味的な製品のままだ。将来世代になれば、Appleのテレビボックスの性能は間違いなく良くなるだろうが、多くの人々がテレビセットに期待しているのはそうした取り組みを飛び越えたところにある何かだ。Appleはそれを2012年にリリースできるだろうか。できないというのが筆者の推測だ。
この気の利いたボイスアシスタントは、10月にiPhone 4Sで公開されて以来、Appleにとって突発的な大ヒットとなっている。しかし、何か重要なものが欠けている。AppleによるSiriの導入は、Apple独自のアプリケーション以外では、Wolfram AlphaやYelpのようなパートナーからのウェブクエリに限られている。欠けているのは、「App Store」にある50万件ものアプリケーションの中にSiriを引っ張り込む方法だ。
まさにそうしたアプリケーションがiPhone自体の可能性を広げるのに役立ったのと同じように、アプリケーション向けのボイスプラグインを作ることは、Siriをさらに便利なサービスにする上で次のステップになる可能性がある。
Appleは初代iPhoneの発売から4カ月弱でソフトウェア開発キットを公開し、この動きが2008年のApp Storeにつながった。Siriの場合、アプリケーションも、それを作るためのツールも既に存在している。しかしSiriはそのマジックの大部分をAppleのサーバ上で行っている。また、現在Siriが使えるのはiPhone 4Sだけだ。
開発者は、1つの端末のためだけに余分な仕事をするだろうか。iPhone 4でRetinaディスプレイが採用されたときや「iPad」で解像度が上がったときには、開発者は確かにそのために作業を行った。
デスクトップコンピュータの売り上げは、2003年半ばにAppleが「Mac Pro」の元となるデザイン(当時は「Power Mac G5」と呼ばれていた)を発表したときとは違ったものになっている。Mac全体の売り上げがその後において大幅に増加したが、ノートブックはデスクトップコンピュータの売り上げを上回った2004年以来、中心的な存在になっている。まさにそのノートブックが今や、iPadによる自社製品同士の競合に直面している。iPad自体は、2010年にMacの売り上げを上回った。
では、Mac Proをそのままにしておくのはなぜだろうか。Mac Proが、デザイナーや専門家にしっかりしたワークステーションを提供するというAppleのルーツにつながっているのは間違いない。しかしMac Proは、もはやApple製品の中になじまない唯一の製品だ。AppleのMacは基本的に開けられないようになっており、RAMの交換以外はすべて修理専門業者に持ち込んで対応する必要がある。これに対して、Mac Proは側面パネルを開けて、その中身を微調整することができる。これはPCメーカーにとっては普通のことだが、Appleは、その逆を行くことによって大きなもうけを出している。
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