co-meetingは12月9日、リアルタイムテキストミーティングサービス「co-meeting」を2012年1月~3月に正式提供すると発表した。
co-meetingは、他人数でテキストによるミーティングを行えるサービス。11月よりサイトにて募集したユーザーに限定してプライベートベータ版を提供している。キーボードで入力した文字を1文字ずつリアルタイムに表示するほか、「Like」「Dislike」「Question」などのアイコンの入力も可能で、ほかのユーザーの書き込みに対する賛成や反対の意思を素早く簡単に示すことができる。
ミーティングはスレッド形式で表示するため、複数の話題を同時に進めることも容易だという。さらに画面右側には、ユーザー全員でリアルタイムに編集できるテキストエディタを用意。ミーティングを進めながら、ドキュメントを作成できる。
「今までのチャットサービスはEnterキーを押すまで会話が進まなかった。『誰かが入力している』というアナウンスがあると、それを待つので時間がかかる。2人で話すならいいが、5、6人にもなるとその“待ち時間”は非常に大きい」――co-meeting代表取締役CEOの木村篤彦氏はこう語る。
co-meetingでは、リアルタイムに文字を表示していくことで、「軽い会話でなく、グループで討論するレベルの会議を実現する。音声によるミーティングでは同時に発話できないが、テキストなら同時に入力できるし、(相手がタイプしている途中でも)先を推測することもできる。実際弊社でも利用しているが、会話によるミーティングより進行が早いのではないか」(木村氏)。ただ一方で、同時に入力する人数が多くなりすぎるとテキストを追うのが大変になるため、プロジェクト単位、多くても10~20人程度の規模での利用に向くという。
リアルタイムのテキスト表示は、Googleのコミュニケーションサービス「Google Wave」でも提供しているが、「Waveはメールの代替として設計されたサービス、我々はウェブ会議に特化した機能を提供する」(木村氏)という。さらにGoogle Waveは2012年4月にサービスを終了する旨をアナウンスしているため、co-meetingでは今後、Google Waveのドキュメントインポート機能も実装する予定。Google Waveからの乗り換えニーズも狙っていく。
co-meetingは3月に創業したばかりのスタートアップ。創業メンバーは、前職のソフトウェアベンダーで出会った。「転職や副業を考えていた頃、当時勤めていた会社でオープンソースソフトウェアのプロジェクトに携わった。10年同じ会社にいたが、外部の開発者と交流して多くの刺激を受けた。能力的にも性格的にも信頼できる人と仕事がしたい、ここでやらないと、と思った」(木村氏)。そう考えていた時、すでに会社を離れていた現co-meeting取締役の吉田雄哉氏に声をかけられ、起業に至ったという。
創業前には、事業を検討しつつ「腕試し」(木村氏)として、FacebookやTwitter、Yammer、youRoomなどを閲覧できるダッシュボードサービス「Crowy」も開発した。同サービスは、リクルートが主催するアプリ開発コンテストMashup Awards 6で部門賞を受賞している。当初木村氏個人のサービスとして運用していたが、現在はco-meetingにて開発を続けている。
co-meetingの正式リリース時には、無料プランに加えて、有料プランを提供する。料金等の詳細は未定だが、月額5、6ドル程度で利用できるものになるという。
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