--では、HTCはどうか。
過去にITCに持ち込まれた論争のほとんどは、印税とライセンス料に関するものだった。しかし、ブログFoss Patentsを運営する法律コンサルタントのFlorian Mueller氏によると、Appleはそうした金銭面にはあまり関心がなく、戦略的な利益の方に注力しているという。
「AppleとHTCが迅速に和解すれば、これまでのスマートフォン特許戦争の中で最大の驚きになるだろう。HTCがAppleにとって脅威となる特許を持ち出すまで、Appleは和解しないだろう。今までのところ、そのような特許は出てきていない」(Mueller氏)
Appleは禁輸措置の適用を望んでいるのかもしれない。それはHTCにとって大打撃となるだろう。
--HTCの展望はどのようなものか。
これまでのところ、Appleとの法廷闘争におけるHTCの戦績は思わしくない。ITCの行政法判事は7月、HTCが先述のAppleの特許2件を侵害しているとの決定を下している。行政法判事は、6人のメンバーで構成される委員会への提案という位置づけの予備決定を下す。この委員会は独自の決定を下すことができる。
HTCの主な防衛策の1つは、Appleによるテクノロジの違法使用を主張しているS3 Graphicsの買収だった。しかし、ITCは先ごろ、AppleはS3の特許を侵害していないとの決定を下し、HTCの防衛策は事実上通用しなくなった。HTCはS3 Graphicsの買収を撤回しようとしている。
--HTCは何ができるのか。
HTCは、それらの特許のうち1件でも侵害していると裁定された場合、禁輸措置に直面する。しかし、即座に実施されるわけではない。60日の大統領検討期間が設けられている。その間に、HTCは米連邦巡回控訴裁判所に提起する上訴の準備を進める可能性が高い。同裁判所は禁輸措置を実施するかどうか、あるいは上訴手続き中は保留にすべきなのかを判断することになるだろう。
決定の深刻度によっては、HTCは問題の機能を削除した携帯電話やタブレットを輸入するか、同じ機能を提供する何らかの代替方法(技術的回避策として知られている)を見つけることも可能だとMueller氏は付け加えた。
「どのような決定が出るにせよ、HTCとGoogleが連携して回避策を用意していると主張すると考えていいだろう。現時点で分からないのは、両社がそれを実現するために、製品品質と技術互換性という点でどれだけの代償を払わなければならないのか、ということだ」(Mueller氏)
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