HTCがAppleに対してさらなる訴訟攻撃を開始したと、Bloombergが伝えている。ただし今回は、Googleから取得した特許を訴えの根拠にしているという。
Bloombergは、HTCが根拠としている9件の特許について、もとはPalmやMotorola、Openwave Systemsのものだが、過去1年にGoogleが買い取った特許である、と米特許商標庁(USPTO)の記録を引用して報じている。Googleは米国時間9月1日、これらの特許をHTCに譲渡していた。
今回の訴訟は、「Android」のパートナー企業をサポートするというGoogleの姿勢を、今までになく強い形で示すものだ。Appleは、HTC、Motorola Mobility、サムスン電子など、Android陣営の企業を相手に複数の訴訟を起こし、ますます競争が激化するスマートフォン市場でこれらの企業の勢いを抑えようとしている。
HTCが今回、米デラウェア州連邦地方裁判所に起こした訴えは、もとはMotorolaに対して認められた特許を根拠にしている。加えて米国際貿易委員会(ITC)への訴えについても、Openwave SystemsとPalmに与えられた特許をもとに訴状を訂正している。
HTCの法務顧問Grace Lei氏は取材に対し電子メールで回答し、以下のように述べた。「HTCは、Appleによる侵害がなくなるまで、われわれの特許技術を同社の侵害から保護していく。われわれには、われわれの事業、われわれの業界パートナー、および、われわれの製品を好んで使用してくれている顧客を守る義務があると確信している」
今回の動きに対してAppleは、3月にHTCを提訴した際、当時は最高経営責任者(CEO)の職にあったSteve Jobs氏が発した声明を引用してコメントした。
「競争行為は健全なことだと考えているが、あくまでも対抗企業は独自の技術を生み出すべきであり、われわれから盗み出したりするべきではない」と、Apple関係者は述べている。
HTCはこれまでに3件の訴えを裁判所とITCに対して起こしている。最新の訴訟では、複数の端末をWi-Fiで接続できる機能、および電話と携帯情報端末(PDA)機能を組み合わせるために使用される技術に関するHTCの特許について、Appleがこれらを違法に使用したと主張している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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