既報のとおり、8月よりクローズドベータ版で運用していた「Compath.me」が正式サービスを開始した。12月2日よりiPhoneアプリをApp Storeで公開中だ。
Compath.meは、身近にある「場所」と出会うことを目的としたサービス。ユーザーが訪れた場所やお店の商品などを撮影して位置情報とともに投稿し、共有することで、身近なのに今まで知らなかった、という場所を見つけられるという。共有する情報は風景、レストラン、カフェ、ショッピング、エンターテインメント、その他の6つのカテゴリをつけて投稿できる。共有された情報に対してコメントを投稿できるほか、投稿内容をブックマークし、あとで確認するおくこともできる。
すべてのユーザーの情報を閲覧することも可能だが、FacebookやTwitterの友人や人気のユーザーをフォローする機能もそなえる。このほか、趣味の近いユーザーやよく行くスポットが同じユーザーをフォローしていくことで、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)上のソーシャルグラフとはまた違う、インタレストグラフを作ることを目指す。
Compath.me(12月中に登記予定)代表の安藤拓道氏は、「ものを探す行為が『検索』から『セレンディピティ』に流れてきた」と語る。検索の次に登場したのは、Diggのようにユーザー全体でスクリーニングを行って情報を得るサービス。そこからSNSで友人関係によるスクリーニングして情報を得るサービスが利用されるようになってきた。Compath.meはその次の段階を狙う。単純な友人ではなく、興味の近しいユーザー同士のスクリーニングによってこそ、本当に必要な情報に出会えるというわけだ。
安藤氏は学生時代にバイオロボティクスについて学んだのち、文系の知識も得るべく東京大学公共政策大学院に進学。そこで出会った人たちとともにオンライン学習システムの会社を立ち上げたのちに独立し、個人でコンサルティングを手がける一方、有志とともに書籍情報の共有サービス「2Read.jp」を提供するなどしてきた。そいった中でOpen Network Labの存在を知り、第2期生に応募。Compath.meの事業を始めるに至った。
Compath.meは、12月7日~9日にフランスで開催される世界最大級のテックイベント「Le Web」のスタートアップコンペティションにファイナリストとして出場する予定だ。ファイナリストは16チームだが、日本から進出するのは彼らだけだという。さらに同コンペティションにあわせて、Compath.meの機能を拡張し、サービスを日本以外でも展開していくという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス