下北沢オープンソースCafeは20席程度の比較的小さなスペースだ。「おそらくコワーキングのための最小限のスペース。これ以上小さいとコワーキングとして成り立たない」(河村氏)。だが、自身が手がける開発同様、オープンソースマインドをベースに運用し、できるだけ多くの人にオープンな場所としてシェアしていきたいと語る。「このスペースを利用する人それぞれの“実験の場”のような位置づけでいられたらと考えている。ここで経験したことをもとに、新しいコワーキングスペースが自発的に生まれればいい」(河村氏)
河村氏のこのような思いから、曜日によっては利用者の持ち寄り企画でイベントを開催したり、将来コワーキングスペースを運営したいという人による1日店長企画を開催したりしている。勉強会も、初心者向けのアプリケーション開発やプラグイン開発、デザイナー向けなど、様々なテーマで開催している。こうすることで、1つのテーマや業種に縛られないスペースになり、新しい刺激を生み出し続ける。
コワーキングスペースといえば、オーナー自身の特色によって作り上げていくことが多い。しかし、ここでは利用者の意見を取り込むことによって、スペースを中心にゆるく大きなコミュニティを作り出している。コミュニティがあるからこそ利用者同士が話をし、アイデアを共有し、問題を自分たちで解決できるのだ。単なる「場所」以上のコワーキングスペースだからこそ、利用するほどに価値が生まれるのかもしれない。
◇注目集める「コワーキング」
利用者を触媒に情報やアイデアを共有する経堂「PAX Coworking」
ソーシャル時代の新しい働き方「コワーキング」--日本最大級スペース「SSI」も公開
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